国の少子化対策の本気度@?

合計特殊出生率は、05年まで5年連続で低下し続け、05年は過去最低の1.26でしたが、07年は1.34で、前年06年の1.320.02?上回り2年連続の上昇となりました。

 合計特殊出生率は、1549歳の年齢別に女性一人が生涯に産むと推定される子どもの数の平均をとったもので、現在の出産動向が今後も続くと仮定して算出されています。  

現在の人口を維持する(人口置換水準といいます)には2.07を上回る必要があるので、このままだとわが国の人口はどんどん減っていくことになります。

合計特殊出生率は、少なくとも1970年代までは2.1程度で安定していましたが、70年代後半から低下傾向が顕著となり、1989年(平成元年)の1.57ショック」でこの数字のもつ意味が広く認識されることになったのです。

 07年の出少数が減ったのに合計特殊出生率がアップしたのは、出産期にあたる女性数の減り方が大きく、一人当たりの数値を押し上げたからで数字のマジック以外のなにものでもありません。

 19711974年生まれの「団塊ジュニア」の出産動向が、今後の出生率のカギを握っていると言えますが、少子化対策は待ったなしの状況です。

 福田首相も「少子化対策は最重要課題の一つ」と発言し、政府の社会保障国民会議においても社会保障政策の中での少子化対策の優先順位が議論されているようです。

さらに、経済財政諮問会議の「骨太の方針08でも、社会保障費を毎年2,200億円ずつ削減するという方針の中で、少子化や高齢者対策、医師不足対応などは「聖域化」する方針が打ち出されています。

 具体的な少子化対策として、「新待機児童ゼロ作戦」では、現在全国で1万8千人におよぶ待機児童と、保育サービスを期待する潜在ニーズを併せて解決し、2017年までに300万人にまで増員する計画が挙げられていますし、規制改革会議でも、保育所設置の最低基準の見直し等により保育所を柔軟に設置できるような提言が行われています。

 政府は今年を「ワーク・ライフ・バランス元年」と位置づけ、仕事と生活の調和の推進に力を注ぎ、保育所整備など子育て支援サービスの拡充をはじめ、長時間労働の改善、育児休業取得率の向上などを図ろうとしています。

 「子どもと家族を応援する日本」重点戦略では、@保育所など子育て支援サービスの拡充と、A長時間労働の改善などによるワーク・ライフ・バランスを「車の両輪」として、「仕事か、出産・子育てか」の二者択一構造からの脱却を目指しています。

 このような少子化対策旋風は好ましいことには違いないのですが、その予算として、現在の4兆3,300億円に更に1.52.4兆円の積み上げが必要とされ、どこを探しても財源は見当たらず、当てにしていた消費税増税もままならずということでは、深い迷路に入り込んでしまったようです。