ゲリラ雷雨 本土直撃!

 2012.9.12 

節電、節電と耳にたこができるほど聞かされた夏も終わりに近づいたというのに、想定外の残暑には閉口します。

この夏の話題といえば五輪につきるでしょうが、ゲリラ豪雨ゲリラ雷雨も忘れられない出来事となりました。

ゲリラ豪雨というのはマスコミの造語で、気象庁では使ってはいないそうです。突発的で局地的、何時どこで起こるかわからないという意味が込められています。

8月14日に近畿地方を襲った突然の豪雨は、大阪府枚方市で1人、京都府宇治市で2人の命を奪いました。

突然の強い雨と雷の不意打ちに遭う「ゲリラ雷雨」も頻発し、大阪は全国最多130回、東京24回の約5倍の発生件数だったということです。

8月の落雷も大阪府内で計12日、過去2番目の多さと報告されており、落雷数が5千回に及んだ18日には、大阪市長居公園で10人が落雷で死傷されたのです(9月7日、日経夕刊)。祈、ご冥福。

ゲリラ雷雨が目立った原因として、「8月後半に太平洋高気圧の中心が東・北日本に移ったため、西日本に湿った空気が流れ込み、夏場の強い陽射しで温められて上昇、上空の寒気とぶっかって大気の状態が不安定になり、積乱雲が縦方向に発達して雷の発生と局地的な豪雨を呼んだ」と分析されると同紙は説明しています。

異常気象の影響で、「ゲリラ豪雨」は今や夏の風物詩になっている感がありますが、20年7月には神戸市灘区の都賀川増水で5人が死亡、8月には東京都内の下水道工事現場で作業員が流されて死亡。このところ毎年のように80回前後のゲリラ豪雨に見舞われています。

気象庁は、レーダーやアメダス(全国に約17`間隔で設置してある地域気象観測システム)を駆使して1時間先までの短時間予報10分ごとに更新しているのだそうですが、予測精度は十分ではなく、急に発生する局地的豪雨、ゲリラ豪雨はなかなか予測できないようです。

民間の気象情報会社ウェザーニュースは、21年からゲリラ豪雨(雷雨)の発生傾向の予測を始め、被害軽減に役立てることになりました。これは携帯電話のネットサービスに登録した全国の200万人以上から、「当日朝に予測できなかった」強い雨の発生の報告を基に、気象条件をも加味して発生傾向を予測しようと言うものです。

大雨情報の携帯メールでの受信登録をしている人の一部(ゲリラ雷雨防衛隊)からは雲の方角、雷鳴の有無などの情報や空の写真を送ってもらい、積乱雲の発達情況や局地的豪雨の分析などの予測に活かされているそうです。

「ザーザー以上」と判断した強い雷雨が「ゲリラ雷雨」と定義されているそうですが、気象庁が定義する「猛烈な雨」は1時間に80_以上の雨をさし、大規模な災害の発生につながる可能性を残しています。

スーパーコンピューターを駆使した気象庁の「局地予報モデル」の予測解像力が高められれば、局地豪雨の予測も今よりは進むとの期待がふくらみます。

いずれにしても、今はレーダーよりもじかに目で見た情報の方が確かなようで、科学の発達も形無しという処でしょうか。

このような異常気象が地球温暖化によるものかどうかについては議論百出。

14年8月に欧州、ロシアで100人以上、被災者総数数十万に及ぶ洪水被害を蒙った欧州では「地球温暖化がもたらした災害であることに疑いの余地は無い」との見解が優勢。一方、わが気象庁は「97年も2002年の豪雨も30年に1回程度しか起きない異常気象」で、「温暖化が降水量にどんな影響を与えるかは不明」という立場をとっているようです