柿が赤くなれば・・・・・・

                                                                  2012.11.27

  天高く馬肥ゆる秋、食欲の秋、真っ盛りです。

柿が色づけば、医者が青くなる というのは昔から言い古された文句で、以前にもこの欄で紹介したことがあります。

 

 に含まれる栄養価は多彩で高く滋養に富んでいるために、柿が出回る頃になると病気になる人が少なくなることを表現した言葉なのでしょう。一説には、柿が色づく季節は稲の刈り取りなど農繁期と重なるため、医者通いどころではなくなるという処から出たとも言われているようです。現在のように農業人口が激減した時代には考えられないような発想だとも言えるのではないでしょうか。

 中国では、柿は3000年前には存在していたそうで、それが日本に渡来したとも、日本原産の果物であるとも言われています。柿の種は縄文、弥生時代の遺跡からも出土しています。秋の、農家の庭のたわわな柿はわが国特有の秋の風物詩ですが、日本で拡がった柿の木の栽培は、その後ポルトガル人によってヨーロッパに伝えられ、世界中に広がったようです。縄文時代の柿は渋柿だけで、鎌倉時代になって偶然甘がきが発見されたといわれています。

 柿の渋タンニンによるもので、タンニンや果糖、ビタミンCなどはアルコール分の排出を促してくれるため、柿は二日酔いに向いているとも言われています。

 柿には、ビタミンCのほか、ビタミンKB1B2Eカリウム、タンニン、カテキン、抗酸化作用のあるβカロテンやポリフェノールなどが豊富に含まれており、活性酸素を除去しアンチエイジング作用があるポリフェノールはブドウの約5倍も含まれているそうです。

 人間の脳が必要とするエネルギー代謝量は全身消費量の約20%を占めますが、甘柿1個にはブドウ糖が約16グラムも含まれており、これは脳の1日ブドウ糖必要量の5分の1に相当します。甘柿5個分で脳が必要とする全エネルギー1日分を補うことができる計算になります。そのうえ、甘さから想像するほどカロリーは高くないのです。  

 最近の研究によれば、カリウムの豊富な食べ物の摂取によって、脳卒中や心疾患のリスクが低減することが明らかになっています。世界中でも、摂取カリウム量が必要量には達していない国々が多いところから、腎不全などカリウム摂取制限を受けている患者さんを除いては、カリウム豊富な果物や野菜を多く食べるようにすることによって、脳卒中をはじめとする心血管疾患を予防できる可能性が示唆されています。

 柿に限らず、バナナやオレンジ、グレープフルーツなどの果物、トマトなどの野菜、ナッツ類などカリウム豊富な食べ物を摂取することが大切ではないでしょうか。