食の安全をどう守るか?

期限切れ食品の不安

2014.8.5   

中国の食肉加工会社が使用期限の切れた鶏肉を使用する事件が明るみに出され、同社から供給を受けていた日本の会社も鶏肉加工食品の販売停止に追い込まれたことから、再び食の安全・安心に関心が集まっています。

「期限切れを食べても死ぬことはない」と同社の従業員は開き直り、期限切れの利用は長年続いた会社の方針で上層部の指示であったことも露見しているようです。

コストの安さが中国製品の魅力ですが、コストをとるかリスクを採るかは日本企業自身の才覚であって、「中国毒ギョーザ」問題以降も「チャイナリスク」は解消されていないことが今回の事件で明らかになりました。

食品の包装に記載される表示には、食品衛生法JAS(日本農林規格)健康増進法の3つの法律があり、これらが別々に規定している基準を一元化する新たな「食品表示法案」は昨年5月に閣議決定され、違反業者への罰則も強化され、早ければ平成27年春に施行されることになりました。こうした動きの背景には、1960年の「ニセ牛缶事件」などの偽装事件があると言われています。

新法案では、食品表示で安全性が確保され、必要な情報が提供されることを「消費者の権利」と明記し、原材料や添加物などの表示基準を定めることとなりました。

われわれ消費者としては原料原産地表示やアレルギー表示の徹底なども望みたいところですが、現在義務付けられているのはこんにゃくや緑茶飲料など22食品群とカツオの削り節など4品目にすぎず、今回も対象の拡大はなされず、「中食」や「外食」などは、一部を除き表示義務は課されないままとなっています。

わが国の12年度食糧自給率39%に過ぎず、輸入する農作物の半分以上に当たる1600万dは遺伝子組み換え作物(GM)なのだそうです。家畜の餌として輸入される穀物飼料のほとんどはGMという結果、飼料のトウモロコシの80%、大豆の83%GM頼っており、GM反対論者で国産にこだわる人ですら、知らず知らずのうちに肉を通じてGMを口にしていることになるという現実を無視してはならないでしょう。(83日、日経)