広島土砂崩れ 被害甚大

人ごととは思えません

  2014.8.26

  19日深夜から20日未明にかけての局地的豪雨により土砂崩れが相次いで発生し、多数の住宅がのみ込まれた広島の土砂災害は、その後の救助活動もむなしく、死者58人、行方不明者28(26日朝現在) の悲惨な結果となりました。

 ここに亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、救援活動に従事されている人々にも感謝致したいと思います。

  今回の土石流災害でも、「土砂災害警戒情報」が発表されてはいたものの遅きに失した感があり、過去の調査(気象庁)でも「警戒情報」の役割や重要性を知らない人が9割近くに上るという結果もあるようです。

「避難勧告」(「土砂災害への警戒の呼びかけに関する検討会による提言」の「レベル3)が出されたとしても、夜間や豪雨といった悪条件の中を避難することは大きなリスクを伴うことになりかねません。

 避難勧告を出しても土砂災害が起こらず空振りに終わると住民の信頼感を失いかねないことろから、自治体は発令にためらいがちだという意見も見られます。 

8月に降り続いた雨で地中の水分量が増えていたところに、1時間に100_を超える急激な豪雨に見舞われたことが災いし、時速144`と推定される土石流が急斜面を流れ落ちたのではないかと考えられています。

積乱雲が連続的に横並びに発生する「バックビルディング」現象という聞きなれない気象状況も豪雨の原因だとも説明されています。

このあたりの土質は花崗岩が風化した「まさ土」で、広島県の半分はこのまさ土に被われていると言われています。まさ土は水を含みやすく脆いものであることが影響しているという解説も載せられています。

もともと広島県は地質的に土砂災害が起こりやすい地勢だそうですが、複雑な事情があるにしろ、今回の被災地域の多くは、土砂災害防止法に基づく「警戒区域」や「特別警戒区域」には指定されていなかったようです。

テレビなどでも報道されているように、阪神間の六甲山系の斜面も同じようにもろい花崗岩で被われており、昭和137月には「阪神大水害」が発生、死者・行方不明者715人、流失・倒壊家屋数5,732戸にのぼる悲惨な災害となったのです。

阪神大水害は筆者が生まれる数年前の出来事ですが、1995年の阪神淡路大震災に匹敵する大災害だったそうで、大雨が降ると「山津波が怖い」という母の口癖が今も耳に染みついています。阪神間に居住する筆者にとって、今回の災害は人ごととは思えないのです。

当時の六甲山は、度重なる伐採で今では想像できないような「はげ山」であったそうで、少なくとも今回の現場のように緑で覆われた山なら山津波はないだろうというのが私の誤った思い込みでもありました。

阪神大水害は、治水・砂防工事の不備、急峻な山肌、幾本もの「天井川(川底が周囲の地面より高い川)などの悪条件が重なり、被害が膨れ上がったと考えられています。