驚くべき“食べ残し”の量

食品ロス 1年間で約13億d 

まだ食べられる食糧の30%がムダに

2015.7.7

 ギリシャ問題もさることながら、世界的関心事の一つは約8億人と推計される飢えに苦しむ栄養不良の人々の存在です。

 このような現実があるにもかかわらず、1年間でムダになる食料は13億dに上り、世界中で食料として作られる総量の約30%にもなることがFAO(国連食糧農業機関)により公表されています(74日、日経)

 

現在の世界人口は70億人、2050年には90億人を超えるものと推計されているため、食料不足がより深刻になることは明らかでしょう。地球温暖化に起因する干ばつや農産物の不作、海水温上昇にともなう水産資源の枯渇など、不透明な要素も食料不足を加速することになりかねません。

国連は昨年、売れ残ったり食べ残されたりする食品の量を、2030年までに今の半分まで減らすという目標を打ち出しています。

先進国ほど食品ロスが多いと言われていますが、わが国でも、家庭で使う食品の3.7%が廃棄されていると見られており、2014年に農水省は5年ぶりの「食品ロス統計調査」を行いました。

東日本大震災を契機に、食品の廃棄を「もったいない」と感じる国民が増えたのも事実ですが、米の年間生産量が約860.7万d、食品の廃棄量は1年間で約640万dなのだそうです。うち約330万dが食品メーカー、スーパー、外食店などの作り過ぎや売れ残り、約310万dが家庭ごみとして発生しているとみられています。これは1年間に消費される水産物の量に匹敵し、飢えに苦しむ人々に向けた援助のための食料約400万dの約1.6倍に当たるといいますから驚くばかりです。小中学生の給食の食べ残しだけでも、1人当たり年間7.1`になることも上記の記事に紹介されています(日経)

 

スーパーや小売店では、製造日から賞味期限までの最初の3分の1までに納入するという「3分の1ルール」なる商習慣があり、賞味期限前なのに小売店へ納入されずに廃棄されてしまう食品も少なくないのだそうですが、食品ロスへの反省に立って、この納品期限を緩和する試みも進められているようです。

アメリカでは2分の1ルール、イギリスでは4分の3ルールというように、

国際的に見てもわが国の3分の1ルールは厳しく、その背景には消費者の新鮮志向、日本人独特のこだわりがあることは確かです。 

「ゴミゼロの日」(5,3,0)を5月30日だけにするのではなく、いかにムダをなくすかに皆で工夫する必要がありそうです。 

食品再利用の適切な品質管理システムの確立、廃棄食品リサイクル用の生ゴミ処理機・保冷庫の導入を促進を図るとともに、食べ物を大切にする感謝の気持ちを忘れない心を幼児の時から植えつける躾が何よりも大切かと思われます。