私立小学校 子供の減少で児童の囲い込み?

2015.7.14 

 「私立小 児童の争奪加熱」

 この刺激的な文言は今朝の産経新聞に載った記事の標題です。

平成26年4月新設の洛南高校付属小学校(京都府向日市)に近隣の私立小からの児童を転入させないよう、関西の私立小学校でつくる団体が求めたことに対して、公正取引委員会がこの団体(西日本私立小学校連合会、京都、大阪、兵庫の各連合会)独占禁止法に基づく警告を出したという経緯を紹介した穏やかならぬ内容です。

 洛南と言えば、毎年、国立大学にも多数の合格者を輩出する天下の受験校、年末の全国高校駅伝大会の常連校でもあり、文武両道の名門として知られています。

 もともと3府県連合会には、原則として加盟校間での児童の転出入を認めないという18年から22にかけて決められた紳士協定があったそうですが、洛南小の出現を脅威に感じて洛南の運営法人に転入禁止の申し入れをしたのだろうという進学塾担当者の意見も付記されています。

 私学の競争激化に追い打ちをかけたのは「少子化」だとの見解も述べられています。少子化にもかかわらず関西の有名私立大学が相次いで系列小学校を新設し、競争が激しくなったために時には定員割れする学校や、児童数が減って補助金が減額されるケースも出るなどの影響が出ているのだそうです。

 記事には、「児童の囲い込みともいえる転校制限は、私学の横暴で許されず、学校選択の自由を制限している。私学間で切磋琢磨して、児童や保護者から選ばれるよう努力すべき」という識者の意見も紹介されています。

今年の年間出生数は100万人を割りそうな雲行きです。

14歳以下は163118人と人口比でも12.93%(逆に、65歳以上は3268万人で25.90%14歳以下の2倍超、7月1日、総務省発表)にまで落ち込んで少子化に拍車がかかる状況下、教育・受験界や玩具メーカー、子供服業界など児童関連のチャイルド・インダストリーの凋落を象徴するような出来事に、ついにここまで来たかという感想をもつのは筆者だけではないでしょう。