川内原発再稼働

大地動乱の時代に 安全対策は万全か?

2015.8.25

東京電力福島第1原発事故から完全停止していたわが国の原発ですが、8月11日の九州電力川内原発1号機の再稼働を契機に原発利用を加速化し、原発回帰へと舵を切ることとなりました。

戦後70年を巡る議論が飛び交う混乱に紛れての再稼働、思惑が全くなかったと考えるのは人が良すぎるというものでしょう。8月8、9両日に実施された毎日新聞の全国世論調査では、再稼働「反対」の回答が57%(賛成30%)、1月に行われた同様の調査の反対54%(賛成36%)よりも反対増を示す結果となりました。

好事魔多し、21日に機器の不具合が発生、25日に予定されていた100%のフル出力運転も、9月上旬予定の本格的な営業運転も延期せざるを得ない雲行きとなってきたのです。

 原子力規制委員会が「世界最高レベル」と誇る新規制基準ですが、周辺には過去に巨大噴火を起こした5つの痕跡が認められる上、「噴火兆候の把握は困難」とする多くの火山学者の意見を無視するかのように「運転期間中の巨大噴火の可能性は十分低い」と押し切っての再稼働ということになります。

 日本の火山は活動期を迎えたのではないかと素人目にも感じるのですが、決してそうでもないと唱える火山専門学者も一部おられるようなので、地震や火山噴火予知のおぼつかなさを嘆くのが精一杯。

火山リスクへの対応に疑問符が付く中での見切り発車、同じ薩摩の桜島の大規模噴火の可能性が危惧され、噴火警戒レベルが上から2番目に高い「4」(避難準備)に引き上げられるという皮肉な結果となりました。

15日に1023回を記録していた火山性地震21日には8回に減少、有感地震も16日以降発生していないため、「大規模噴火の可能性は低下」とする火山噴火予知連の見解を受けて鹿児島市3地区に出されていた避難勧告は解除され、避難準備情報に切り替えられたのです。