油断大敵 呪われた日本列島

頻発する自然災害の恐怖

2015.9.15

 関東を襲った豪雨は、茨城県常総市の鬼怒川の堤防決壊・氾濫をもたらして未曽有の被害をもたらしました。 

 昨年8月の広島市土砂災害の教訓から、広域の発令から地区ごとに絞り込んだ避難指示へというのが政府の中央防災会議の方針なのですが、今回は「指示の出し忘れ」がささやかれるなど多重のミスが背景にあるようです。

避難指示発令が遅れたという批判もありますが、地域によっては広域の発令が空振りに終わって発令が「オオカミ少年」になりかねず、避難しなくても恐らく大丈夫だろうという住民の意識も油断につながることも少なくないでしょう。

 積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が今回の大雨をもたらしたと考えられており、それがそのまま北上して宮城県にも強い雨を降らせて宮城県内の広範囲で河川の氾濫などによる浸水被害が起こりました。

 地方の支流の小規模堤防は国管理の河川堤防整備計画でもノーマークになりがちで、今回のような地方の支流での越水(こしみず)・決壊は「どこでも起こる可能性はある」(9月12日、毎日新聞:東北大・真野名誉教授)というのが現実のようです。

切迫感の欠如が問題にされるなか、12日の午前5時49分ごろには東京で震度5弱の地震があり、14日には阿蘇山が爆発。いずれも人命の被害はなかったものの列島は自然災害オンパレードの感さえあります。関東の地震は首都直下型地震と関連性はないとはいうものの、その懸念が完全に消え去ったわけではないようです。

11日で東日本大震災から4年半、阪神淡路大震災はすでに昔物語に記憶の風化が懸念される中、防災の教訓を後世に伝えることの大切さが再認識されています。

いずれの災害においても、防災マニュアルの整備徹底や防災に精通した専門職を各自治体で育成すること、情報を住民が正確に早く知らせることの重要性も強調されています。

「いざという時には、ためらわずに避難することが大切」との教訓もありますから、普段から「洪水ハザードマップ」に精通し身近なものとしておく必要がありそうです。

 自然災害の被害予想を地図で示す「ハザードマップ」は、国土交通省のサイトに津波、土砂災害など6種類が表示されており、郵便番号を入力すると自分の居住地の情報が入手できる仕組みにはなっています。ハザードマップの認知度は82%に達するものの、実際に自分の居住地マップを見たことのある人は50%にとどまるという現状も報告されているのですが(2014.9.15、日経)。