人口減少/労働力不足なのに ヒト余り?

2016.5.24

  人口減少による人手不足には構造的なものがあり、長期的な労働力不足はますます強まると考えられています。その結果、日本経済全体でも潜在成長力の低下は避けられない状況となっており、女性や高齢者、外国人などを活用して労働力不足を補うべしというのが現下の政策的課題であるようです。

 景気や通販市場の拡大、震災復興需要増などで多忙を極めるトラック業界や、外食・小売業界などでも深刻な求人難が広がっており、働き手の確保は重大な局面を迎えつつあります。

IT(情報技術)による経済活性化の国際競争は激しさを増すばかり、日本は、米独などに大きく出遅れているのが現状で、IT関連の人材確保が急務とは言え、人材育成には10年は必要ということで育成強化が喫緊の課題となっています。

 ところがIT(情報技術)AI(人工知能 Artificial Intelligence)、ロボットなどが積極的に活用される「第4次産業革命」が到来すれば、現在は人が行っている部品調達の管理や配送業務などもAIが代行することになって工場の仕事は激減し、経理や事務職の仕事も減少することになりかねません。

5月20日の各紙は、政府の産業競争力会議や規制改革会議などでも、新たな「成長戦略」の素案と規制改革の答申をまとめ、第4次産業革命で30兆円市場を創出する目標が掲げられたと報じています。

 さまざまな機器がインターネットを介して連携する「IoT (Internet of Things)」とその中核たるAIが機能を発揮するようになると、画一的な製品を大量生産してきた工場は「スマート(考える)工場」に変身し、多様な製品が低コストで作れるようになります。ドローンを利用した宅配迅速化なども推進され、自動車の自動運転が実用化されれば無人タクシーがバスなどの公共交通機関にとって代わり、家に閉じこもりがちだった高齢者も気軽に外出して消費に向かうようになるのではと期待されています。

しかし、ITによる経済活性化の国際競争は激しさを増すばかり、日本は、米独などに大きく出遅れているのが現状で、IT関連の人材確保が急務とは言え、人材育成には10年は必要ということで育成強化が喫緊の課題となっています。

 IAによる経済変革の推進策として、経産省と総務省、文科省はAI技術の研究開発に取り組む連携組織を立ち上げ、産学官連携して技術革新や新産業の創出を加速することにしたと報じられています(4月12日、産経)

 このような社会は近未来に到来すると考えられており、そうなると1020年後には国内労働人口の49%AIに置き換わって、雇用が奪われることになりかねないと懸念する声すらあるくらいです。

  AIでなければ夜も日も明けぬ時代が来そうですが、米グーグルが開発した「アルファ碁」が囲碁のトップ棋士に4勝1敗と勝ち越して話題になったことはご存知の方も多いでしょう。

このAIを支えているのが「深層学習(ディープラーニング)と呼ばれる技術、脳の神経回路をヒントに考案され人間の脳と近い情報処理能力を持った技術で、データの特徴を多段階で深く学習し認識する画期的な技術だそうです。

これからはAIを使いこなす能力が必要になるため、子供たちの教育課程は見直され、子供1人に1台のタブレット端末を配布するなどして、小中高校でプログラミングが必修化されるのではないか(平成32年以降)ITを使いこなして課題解決を図る能力を高めて人材育成と技術革新につなげる戦略が遂行されるであろうと期待されています。

 習い事情報誌「ケイコとマナブ」による平成27年の調査では、小学校高学年に習わせたい稽古事の第8位に「プログラミング」が入っていることが紹介されており、英語や水泳などと並んで「情報活用」の学習塾さえ流行する可能性すらあると結んでいます(520日、産経)

 タブレット端末やスマホは瞬時にそして制限なくインターネットに接続可能なツールとして利便性も高く、もはやICT (Information and Communication Technology)のない生活は考えられないような存在となりました。

 各種ツールに慣れ親しみ習熟しておくこともこれからは必要だと思われます

。しかし、これらは便利な一方、ネット依存症や社会性形成の阻害、睡眠の乱れなど生活リズムの障害につながりやすく、まさに「諸刃の剣」と言えましょう。親が決めたスマホルールも子の半数以上は認識せず守れていないという調査結果もあり、ルール作りとその厳守は親に課せられた重要な使命であることを自覚して子供に使用させる責任があります。