ベビーカーや自転車事故 相次ぐ

2016.6.3

 「自転車 危険運転していませんか?」 これは昨年62日の本欄の標題です。スマホながら運転や歩道での疾走などヒヤリ・ハット事例は日常茶飯事、自

転車事故は一向に減る気配もなく、ベビーカーの事故も再々で、乗り物がらみ

の事故が絶えないようです。

                                                     

 昨年6月の記事は、平成2761「改正道路改正法」の施行を受け、14類型に分類された「危険行為」で摘発された「14歳以上」の運転者は交通違反切符をきられ、3年以内に2回以上の違反を犯した人は公安委員会から「自転車運転講習」を義務づけられるという趣旨を紹介したものです。

 あれから1年。全国の警察が摘発し、警察庁に報告した信号無視などの「危険行為」は1万5131件、ワースト1位は全国の3分の1を占める大阪5126件、一方、福井は0件、長崎は1件とのことです。講習を受けた人はこの1年間で男性19人、女性5人の計24人、このうち大阪は11人で最多。(6月2日、各紙)

 一昨年の大阪府内の自転車事故総件数は13228件、2015年の自転車関連事故死者数50人、大阪府は「自転車対策室」を設置し、「交通ルールに対する自転車運転者の意識改革が必要」として取り締まりを強化していますが、なにも福井の警察が甘く大阪は特に厳重というのではなく、順法精神や民度の違いがここに現れた感が強いようです。住人の人品の問題なのでしょうか、ひったくり犯や様々な脱法行為についても大阪がダントツといいますから大阪人としては恥ずかしい限り、反省が待たれます。

 

子供を前後に乗せたり、赤ちゃんを背負って自転車に乗っているお母さんをよく見かけます。今年5月には、東京都国分寺市で生後7か月の男児を背負って自転車に乗っていた母親が、渋滞中の車列の間を横切ろうとして左側から来た乗用車と衝突転倒し、男児は頭を強打して死亡するという痛ましい事故があったそうです(4.13、日経夕刊)

ある調査では7割以上の人が自転車に子供を載せている時に「危険と感じたことがある」と回答した調査結果もこの記事の中で紹介されています。

2人乗りが出来るのは、運転者が16歳以上で、6歳未満の幼児を幼児用座席に乗せるか、専用自転車なら6歳未満2人までの場合となっています。子供にヘルメットとシートベルト着用は忘れないこと、子供を乗せたまま絶対自転車から離れないというような注意も示されています。

 

子育て世代や高齢者も楽に乗れる「電動自転車」の普及に伴って事故も増加しており、電動自転車事故で亡くなられた方は50人と、10年間で3倍に急増しているそうです。子供と2人と親子で乗れば、全体で100`を超える「車体の重い危険な乗り物」という点を忘れないことも大切でしょう (5.10、日経夕1)

 

今年4月には、東京メトロ半蔵門線の九段下駅で「電車がベビーカーを挟んだまま発車」するというトラブルもありました。

ドアの異物検知システムが作動せず、乗務員が非常ボタンに反応しなかったことが原因と判断され、国は再発防止策の検討を促したそうです。ほかの電鉄会社でも同様の事故が多発しており、国土交通省が大都市圏の鉄道事業者30社を対象に行った調査では、33%でベビーカーの車輪をドアに挟み込んだり、電車と接触しそうになる「ヒヤリ・ハット」事案を含めると80%がベビーカーからみの危険を経験しているといいます(4.13、日経夕刊)

乗り降りする際、段差でつまずいたり車輪がすき間に挟まったりして転倒する事故が5年間で14件も集計されており、消費者庁は「子供には必ず座席ベルトをさせ、駅や車内、バス停でベビーカーを止める際は、車輪にストッパーをかけてしっかり手を添える」よう保護者に注意を呼びかけています。

 

電車やバスの車内でベビーカーを畳むべきかどうかの論争が続くことから、改めてマナーのあり方などが議論を呼び、協議会での議論を経て263月に国交省は「交通機関やエレベーターでは、ベビーカーを折り畳まずに使えるのが原則」とする指針を発表。

このルールを明示するための「ベビーカーマーク」が定められましたが認知度が低く、内閣府の調査でも6割以上の人が「意味を知らない」と回答、周知度は今一つという所でしょうか(5.18、産経)

日本民営鉄道協会の「駅と電車内の迷惑行為ランキング」調査では、「混雑した車内へのベビーカー乗車」が19.5%で第7となり、この項目を設けた09年度以来の最高値で3年連続増加、ベビーカー乗車への理解が広がっていない実態が明らかになっています(27.2.24、毎日、27.3.3HP参照)

公園や幼稚園などでの子供の声を騒音と感じる人が多いのと同様、ベビーカーでの乗車を迷惑と感じる人の度合いは高齢者に多いようですが、若い層でも女性の認容度が低い点は共通しており、社会で子供を育てるという意識がまだまだ低いように思われます。ベビーカーで外出する機会が増える状況に理解を示す一方で、使用者にも周囲への配慮が求められるのではないでしょうか。