遅れた招かれざる客?

2016.8.23

11年ぶりに関東に直接上陸した台風9号は東日本を北上し、各地で猛烈な雨を降らせて道路の冠水や土砂災害をもたらして、23日朝には北海道に再上陸しました。

フィリピン沖の高い海水温や上空の気圧配置が台風を量産、台風11号は日本列島に上陸して22日には温帯低気圧に変わったものの、台風10号は南海上で停滞して勢力を蓄えつつあるようです。

「台風発生 今年はまだゼロ」、71日の日経の報道です。

「遅れた招かれざる客]、これは今年最初の台風がついに発生した73日の3週間後の7月22日の毎日新聞の記事です。

台風1号が遅れて到来する現象は、猛暑の予感を告げる不吉な使者ということで、事実、今年7月の世界の平均気温が観測史上最も高かった事実も米海洋大気局(NOAA)の分析で判明しています。

クウェートやインドネシアでは特に高い気温が観測されており、クウェート北部のムトリバでは721日に54度まで高くなったことがWMO(世界気象機関)から報告されています。

 6月末になっても台風1号が発生しなかったのは18年ぶりで、統計がある1951年以降では過去2回しかないというのです。ところが8月も20日を過ぎた途端、冒頭で触れたようにいきなり3つの台風の同時襲来に見舞われ、暴風雨で列島は大混乱。

 熱帯太平洋東部の海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」が終息に向かう年は、台風の発生が遅くなるのだそうです。

 気象庁によると、過去の台風の平均発生数は年間約26個。海面水温が高いインド洋では、海水の蒸発が盛んに起きて上昇気流が生じ、逆にフィリピン沖にかけては上昇気流が抑えられて台風が発生しにくくなるのだそうですが、「台風の発生が遅くても、年間を通じた発生数が少ないとは言い切れない」というのが気象庁の見解です(7月1日、日経)

1973年、1998年そして今年は、いずれも強大なエルニーニョ現象が終息した直後に当たり、エルニーニョ現象が収束するとその逆転現象であるラニーニャ現象(熱帯太平洋東部の海面水温が平年より低くなり太平洋高気圧が強まる現象)が起こって太平洋高気圧の張り出しを強め、日本列島は厳しい暑さに見舞われるという構図になるようです。