1歳児4割に「スマホ子守」 3歳児の約6割は利用経験

「機嫌がよくなる(喜ぶ) から」

2017.3.7

 低価格化などに伴ってスマホは世界規模で普及が拡大、世界出荷台数は2016年には前年比3.1%増の148200万台になるとの予測がなされています(20166:米調査会社IDC)。それでも中国や欧米市場の低迷を反映して、3月時点の予想より2.6%も下方修正されているというのです。

 未就学児の保護者を対象にした調査で、1歳児の約4割、3歳児の約6割にスマホなど情報通信機器の利用経験があったとする結果を、IT大手ヤフーなどが参加する「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」が公表しています(2月27日、日経)

 スマホなどを利用したことがある子供について、利用を始めた年齢を聞いたところ、2歳が最多で、約8割が3歳までに始めていたそうです。そのうち約半数が「毎日必ず」か「ほぼ毎日」利用すると回答し、子供がスマホなどを使うことに何らかの不安を感じるという保護者が9割を超えたといいます。

 0〜2歳は「機器内の写真や動画の閲覧」、3〜6歳は「ネットで動画閲覧」「ゲーム」「知育アプリ」の利用が目立ち、使わせている理由は「機嫌が良くなるから」が最も多かったと書かれています。

 利用させてない保護者は、使い始めてもよい時期として「小学校低学年」とする回答が最多とのことです。

日本小児科医会は201312月に「ムズがる赤ちゃんに子育てアプリで応えることは育ちをゆがめる可能性」など6項目の注意点や、スマホの上手な利用法についての提言をポスターにして警鐘を鳴らしていますが、子供の世話そっちのけでスマホに熱中する親の姿を見ると、どこまで届くか疑問が残ります。

 「子供がぐずった時にスマホを見せると落ち着く」という親の反論も聞こえそうですが、泣いたときに声をかけてあやしなだめるという当たり前の対応をしなくなった代償とも言えるでしょう。

 人口の約半数がスマホ利用者であり、9割以上の高校1年生がスマホを所有、教育現場でも電子黒板や1人1台のタブレット端末が常識となるほどに教育のITが進む中、子供がICT(情報通信技術)に慣れ親しむことは時代の要請とも申せましょう。ICTの有効活用により社会生活全般の利便性が高まるとはいえ、ネット依存など子供への悪影響や歩きスマホなどによる事故の増加を見るにつけ、失うものも少なくないことを認識しておくことが求められるでしょう。