O−157食中毒 余震つづく

2017.8.29

 

  東日本や東北の低温・悪天候、西日本の日照りと猛暑という対象的な構図の中で夏休みも終わろうとしています。

朝夕は随分と涼しくなったとはいえ残暑は厳しそうで、食中毒は、細菌が増殖しやすい初夏から初秋にかけてというのが常識ですから、9月も要注意です。

国立感染症研究所の集計では、8月13日までの病原性大腸菌の感染者は1696人に上り(前年同期比72人増)、先月下旬からは週200人超の高水準で推移しているようです(8.24、毎日)

 埼玉、群馬両県の惣菜店で購入したポテトサラダを食べた人が病原性大腸菌0-157に感染した事件は世間を騒がせました。

サラダは587`が製造・出荷され8月78日に県内の計34店で販売されたそうですが、同日製造サンプルからはO-157は検出されず、感染ルートは未解明のままです。大量の食材からの一部少量のサンプリングでは菌は発見されない事もあり得るというのが埼玉県の見解です。

 O-157が検出された11人のうち5歳の女児は、O-157の毒素によるHUS(溶血性尿毒症症候群)を発症して意識不明の重体になっています。

腸管出血性大腸菌感染症は加熱不十分の食肉を食べて発症する例が多いようですが、肉に限らず、野菜が原因で起きる食中毒もたびたび報告されています。平成24年には札幌市の高齢者施設などで白菜の浅漬けが原因で170人が発症(8人死亡)、昨年8月下旬には千葉県や東京都の高齢者施設で、「キュウリのゆかりあえ」が原因で8090代の男女5人が死亡するという事件もありました。

トマトのヘタやキュウリのイボなどの周りには汚れがたまりやすく、厚労省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」でも「流水で3回以上水洗い」し、「必要に応じて『次亜塩素酸ソーダ』などで殺菌した後、流水で十分すすぎ洗いする」などと示されており、カイワレやパセリなどもボウルなどの水中で振り洗いして茎や葉の間の汚れを洗い流すことが大切とされています。

病原性大腸菌0-157は、少量の菌数でも腸炎を起こしやすいのが特徴で、特に体力のない高齢者や幼児は重症化しやすい傾向がみられます。

「菌を増やさないこと」が食中毒予防の決め手で、ポテトサラダのように購入後に加熱・滅菌することが不可能な食品は、購入後は高温にさらされることがないよう店に備えてある氷などで冷やして、すぐに持ち帰って冷蔵庫に入れ、可及的速やかに食べきる以外に自衛の手段はありません。