恐竜はなぜ絶滅したのでしょうか?

恐竜絶滅論争にピリオド?

2010.3.16 

                                     

こどもは恐竜が大好きです。

私の診察室にも何冊かの恐竜の本が置いてありますが、「実物大 恐竜図鑑」(小峰書店)は、恐竜マニアの子の目を釘付けにするのに十分な魅力を持っています。

広げると1bにもなる見開きのページには、恐竜の歯や頭などの一部を実物大で見せる工夫がしてあったりといったスグレモノで、こどもの眼の輝きが変わります。

この本は04年に原書が英国で初出版され、世界的ヒットを遂げてわが国では06年に出版されたそうです。

 

一昔前まで、わが国では恐竜の化石は見つからないものと思われていましたが、1978年に岩手県岩泉町で草食の竜脚類「モシリュウ」の上腕骨の一部が発見されて以来、兵庫県、和歌山、福井など、今では全国の3分の1以上の都道府県で恐竜化石が見つかるまでになっています。

兵庫県丹波市では、白亜紀前期の地層から、竜脚類の一種「ティノサウルス類」のものとみられる頭骨の一部や胸の骨が比較的に良好な保存状態で見つかっており(丹波竜)、かっての日本は恐竜列島、まさにジュラシックパークの世界!ロマンそのものではありませんか。

恐竜は三畳紀に原爬虫類から進化して大型化したもので、中生代1億6000万年もの間繁栄し、約6550万年前の白亜紀末期に絶滅したといわれています。

鳥類は恐竜から分岐進化したと考えられており、現在生存している動物の仲間では、ワニやカメよりもトリ類の方が恐竜に最も近い系統関係にあるのだそうです。これは1990年代以降に、中国の白亜紀の地層から羽毛を有する恐竜の化石が発見されて、恐竜と鳥類の関係が明らかになったことから解明された知見なのです。

恐竜の脚は胴体のほぼ真下についており、解剖学的構造や歩行姿勢は現在の鳥類に近いものと推察されています。そこがトカゲのような他の爬虫類と違う特徴で、二足歩行が原則、行動も俊敏であったと考えられています。

 

恐竜は白亜紀末期に突然この世から姿を消しました。

なぜ絶滅したかについては百家争鳴なんでもありの感がありますが、「隕石衝突説」が確実視されることになったようです(「恐竜絶滅論争に決定打?」 : 3月5日、日経新聞)。

報道によりますと、独エアランゲン大学や東北大学、千葉工業大学などの国際チームがまとめた研究成果で、地層調査の解析から「隕石衝突が原因」と結論づけられ、その内容が5日付け米科学誌サイエンス(電子版)に発表されたのだそうです。

地質、古生物、地球物理学など多様な分野の世界12カ国の専門家41人からなる国際チームは、@世界350地点の白亜紀末の地層にメキシコのクレーターで見つかった物質が含まれているA衝突時期と絶滅時期が一致する−ことを突き止め、衝突によって大量の粉じんが発生し地球環境が変化した結果、植物が枯れて様々な動植物が死滅、恐竜も生き残ることが出来なかったというものです。

隕石衝突説は従来から最も有力視されていた学説で、米国の物理学者でノーベル賞受賞者のルイス・アルバレズが、息子の地質学者ウォルター・アルバレスとともに1980年に提唱したものです。

直径11`bの巨大隕石が秒速40kmで衝突し、舞い上がった大粉塵が大気を覆って日光を遮断したことで地球の気温が急速に寒冷化し、生態系が破壊されたと考えられています。衝突で生じた直径180`bのクレーターがメキシコのユカタン半島の地下で発見されたことなどからほぼ間違いないものとは考えられていたのです。