出生率 2.0に回復!

 

 出生率が2.0に回復したといっても、残念ながら日本の話ではないのです。

 華やかな北京オリンピックも盛会裏に幕を閉じましたが、オリンピックが終盤を迎えて盛り上がっている時に、フランスから伝えられた朗報です。

仏国立統計経済研究所の発表によると、フランス2006年の合計特殊出生率が過去30年間で最高の2.に回復したというのです(8月23日、産経新聞夕刊)。

 報道によれば、フランスの子育て支援関連支出はGDP(国内総生産)比2.6%で、英国の1.8%、イタリアの1%に比べて充実しており、保育サービスの向上で出生率は更に高くなるものとみられているそうです(ちなみに03OECDのデータでは日本0.75%、スウェーデン3.54%)。

日本の合計特殊出生率は2年連続で上昇して07年は1.34まで回復したとはいうものの、2.0なんて夢みたいな数字です。

もしフランス並みの少子化対策をわが国で実践するとしたら10.6兆円もの予算が必要だと言われており、費用をかけたからといって出生率が上がる保証はどこにもありません。フランスとわが国では、家族制度や婚姻、ジェンダー意識、男女同権の進み具合、職場・労働環境や家族を支える社会の仕組みも異なっており、フランスで成功した施策が日本でも通用するとは限らないからです。

政府は、今年を「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)元年」と位置づけ、「仕事か、出産・子育てか」という二者択一からの脱却を目指し、@保育所など子育て支援サービスの拡充、A長時間労働の改善などによるワーク・ライフ・バランスを車の両輪とする構想を、「子どもと家族を応援する日本」の重点侵略として掲げています。

ただ問題は財源で、現在の年間予算4兆3,300億円に1.52.4兆円の上積みが求められるとはいうものの、消費税増税の目途は立たず、他の予算を削ってまで少子化対策に廻せない事情には深刻なものがあります。

「少子化対策は未来への投資」という考えに徹しきれるかどうかがポイントと言えるのではないでしょうか。