えっ 肥満もうつるの?



  アメリカから、肥満に関する興味深いニュースが報道されています。

ハーバード大医学部などの研究チームがまとめた調査結果によれば、「友人が肥満になると、自分も肥満になる可能性が高くなり、肥満は友人から友人に感染する」 というものです。((7月28日、産経新聞)

その理由について、「人は友人の考え方や行動により強い影響を受ける傾向があり、友人が太っていると、肥満への許容度が増すからではないか」と分析されており、同じ食生活の夫婦間よりも、友人の肥満の影響が強くなりがちという研究者の解説が紹介されています。

調査結果によると、配偶者が肥満である場合、自分も2〜4年以内に肥満になる可能性はそうでない場合に比べて37%高く、兄弟が肥満の場合は40%、友人が肥満の場合は57%それぞれ高かったというものです。

さらに、逆もまた真なりで、友人や家族がやせるとその本人もやせる傾向が強くなりダイエットも単独で行うより、友人同士で取り組むほうが効果が高いという結果も示されています。

一方、8月22日付の朝日新聞の記事には、「肥満の一部はウイルス感染によって起こるらしい」という、米ルイジアナ州立大の研究成果が紹介されています。

報道によれば、脂肪組織中の幹細胞を用いた研究から、肥満の人は、そうでない人に比べて、風邪や結膜炎の原因となるアデノウイルス36に感染している割合が高いことが証明されてというものですが、因果関係についてはまだ確立されたものではないようです。

ウイルスが肥満の原因であることがはっきりすれば、ワクチンの開発で肥満を予防することも可能でしょうが、すでに肥満の人には役立たないであろうという見解も紹介されています。

このような研究が米国で盛んになる背景には、「子どもの肥満が社会問題になっている」という現実があります。

今や5人に1人は肥満児か、適正水準を超えた過剰体重児で、6−11歳の肥満の割合は、1970年代には7%であったものが、2000年には15%以上に増えたと言われています。

こうした状況を憂慮した米議会は、06年秋の新学期から全米の学校に対策を義務づけ、学校の自動販売機の飲み物を天然ジュースや牛乳だけにしたり、小中学校では加糖してない100%果汁や牛乳などに限定する措置が採られているようです。

これは子どもの頃に肥満であったクリントン前米大統領が主宰する財団や、米心臓協会が米飲料協会(ABA)などと、昨年5月に同意した「ノンカロリー以外の炭酸飲料を公立学校から締め出す」という協定に基づくものだそうです。

          

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