虫除けスプレー 使いたのはやまやまだけれど !?

 暖かくなって外出する機会も多くなったことから、蚊やブユなどのわずらわしい虫と格闘する季節がやってきました。

 外来には、体のあちこちに赤くて痒い斑点を散りばめた子どもが目立つようになります。

半そで、半ズボンで肌が露出しているために虫の餌食になってしまうのですが、手足や首などに痒みの強い赤いブツブツを訴えて来院する場合、この季節、たいていチャドクガの幼虫によるものが多いようです。

 チャドクガには、イガイガの毛以外にも数十万〜百万本の毒針毛(どくしんもう)が密生していて、毛虫に直接触れなくても、毛や毒針のついた葉っぱに触れただけでも皮膚炎を起こしてしまいます。

 触れてしまったかなと思った時は、こすったり掻いたりせずにセロハンテープを使って毒針毛を丁寧にはがし取ってから流水で洗い流すようにしましょう。

痒みや発赤が強い時には、皮膚科を受診してステロイド軟こうなどを処方してもらうのも一法でしょう。

 刺されてしまってからではどうしようもないので、ツバキやサザンカなどチャドクガが好みそうな木の点検を怠らないようにし、もし見つけた場合は長袖、ゴム手袋を着用して枝ごと切り取ってすぐにゴミ袋に封じ込めてしまうのが賢明です。

 気をつけてもどうしようもないのが、蚊やブユ、ダニなどによる虫刺症や、いつまでも痒みの強いブツブツに悩まされる結節性痒疹などでしょう。

 蚊に刺されただけで赤くはれ上がる「蚊アレルギー」については以前に紹介したことがあります。

たかが蚊といえども、体質によってはいつまでも真っ赤に腫れ上がることだってあるのです。

 そこで虫除けスプレーの出番がやってくるのですが、5月24日の毎日新聞の夕刊に、「くすりの話 26」として、「虫よけ剤 子供には慎重に」という虫よけ剤使用の是非に関する記事が出ています。

 虫よけ剤の有効成分には、レモンユーカリ油やシトロネラ油など植物由来のものと、「ディート」(ジエチルトルアミド DEET)が一般的だそうです。

 1946年に米軍によって開発それたディートは、1957年から一般向けに販売され世界各国で使用されているものの、子供に対して使用する時には注意が必要だという解説です。

 厚生労働省は、2005年8月、ディートを含む医薬品などに次のような注意書きを添えるように関係機関に連絡したそうです。

小児(12歳未満)に使用する場合、

 6ヵ月未満の乳児には使用しない

 6ヵ月〜2歳は   1日1回

 2歳〜12際未満は 1日1〜3回

 ただし、@保護者の指導監督の下で使用 A顔には使用しない

     

更に記事は続き、米国CDC(疾病対策センター)は、一般向け資料で使用に当たって、

@     10歳までの子供には自分で使わせない。保護者などが手に取ったものを子供に塗る。

A     小さい子供の目や口の周り、手には塗らない

B     顔に使う場合には、まず手にスプレーしてからそれを顔に塗る。

C     傷口には使わない

D     飲み込むと有害である

E     野外だけで用い、室内に戻ったら石けんで洗い落とす

という注意をうながしています。

また、レモンユーカリ油についても、製品に「3歳以下の幼児には使わない」という記載がある場合には、それに従うという注意も添えられています。

 最近では、赤ちゃんや乳幼児用の虫よけ剤が数多く市販されています。店頭には、

 虫よけプレシャワー(キンチョー) (成人用?)

 お肌サラサラ虫よけジェルCOOL (大阪製薬−マザーズ)

 お肌の虫よけスキンベープ・ミスト(フマキラー) などが並んでいます。

どの製品にもディートが含まれており、海洋深層水を使用した虫よけプレシャワー(10%)以外は5%含有となっており、上に書いたような年齢別の使用回数や注意点のほか、目に誤って入った場合には大量の水で洗い流すこと、あるいは、上腕の内側などに試験的に少量スプレーして異変がないかどうか試してから他の部位にも使うようにすることなどの使用方法が記載されています。