麻しん(はしか)ワクチン 追加接種率低迷

                                            (平成20年9月9日)

 はしか予防のため、厚生労働省が4月から実施している「13歳(中学1年生:3期)18歳(高校3年生:4期)」全員を対象にした麻しんワクチンの追加接種率が低迷していることが分かりました。

 既に各種の報道で伝えられている通り、6月末までの接種率は、13歳が38.818歳が29.6で、流行阻止が期待される「接種率95%以上」とは随分かけ離れている事実が判明したのです(9月3-4日、新聞・テレビ)。

 3期の最高接種率は茨城県の71.2%、次いで宮城県59.7%、福井県56.4%、4期は佐賀県の52.1%、福井県49.0%、宮城県46.0%の順に高く、上位は毎年の常連という結果となっています。

 この3期、4期の接種率の低さだけではなく、「2期接種」も低迷しています。2期接種とは、平成18年4月から、はしか・風しん混合ワクチン(MRワクチン)の2回接種に制度変更が行われ、小学校就学前の1年間に追加する予防注射を言います。

 2007年の大阪府の2期接種率は80.1%で全国ワースト2、未接種者数は17,000人超でワースト1の有難くない記録を更新してしまいました。本年度4月〜6月分集計でも3期接種率は28.1%ですが、4期は17.5%と全国平均を大きく下回りって最下位でした。

ちなみに4期で40%を超えたのは上記3県を含めわずか5県しかなかったそうです。

 このように自治体によって接種率に大きな差があることは、広報の仕方や関係者の熱意、各医師会の姿勢、未接種者に対する繰り返しの勧奨などの違いの結果でしょうが、疾病予防や健康、保健に対する住民の姿勢や予防接種観などの影響を受けている部分が少なくないと思われます。

そういった点から、接種率の向上には国民に対する接種の広報や勧奨の徹底啓発が重要な課題となってくるでしょう。

 2001年に約3万3千人に達したはしか患者数は、05年には600人を下回りましたが、昨年の春には関東圏の大学生を中心に大流行が起こり、83大学が休校し患者は800人を超えたことは記憶に新しいところでしょう。今年は8月末までに既に1万人を超え、そのうち10代の患者が44%を占めているそうです。

はしか撲滅に向けて、今年の3月に文部科学省と厚生労働省、国立感染症研究所が「はしか対策ガイドライン」を策定し、生徒が接種したかどうかを学校が調査し、都道府県に報告する仕組みを作り上げました。