最悪のシナリオ ? (5)

 

(11) 新型インフルエンザが大流行した時、どういう行動が求められますか?

 新型インフルエンザが発生し拡大し始めた場合、あらゆる防疫の手段を駆使したところで一部の感染者だけに封じ込めることは不可能ではないかと考えられています。

最大の防御策は「人と人との接触を避ける」ことであり、決して人ごみには近づかないばかりか、外出そのものを控えることが何よりも肝要となります。

人と人の間隔を2メートル以上あける「2メートル・ルール」の徹底、マスク着用を励行して咳をする時は手を当てて周りに咳の飛まつが飛び散らないように心掛ける「咳エチケット」を守らねばならないことは言うまでもありません。

 

厚生労働省は「発生初期における早期対応戦略ガイドライン」を策定し、発生初期に対策本部を設置し、発生72時間以内の第1段階では治療に当たる病院の確保などの対応を考慮、感染が拡大するまでの第2段階では学校閉鎖など8項目の措置を徹底すると決めています。

都道府県のどこかで「人から人への感染」が1例でも発生したら、原則として、その都道府県全域で学校を休校にすることが国の指針として盛り込まれています。

しかしながら、患者発生時に一斉休校をすると決めているのは山形県など一部の県にしかすぎず、都道府県の行動計画は十分には整備されていないのが現状です。

 

以前は、新型インフルエンザを水際でいかに食い止めるかに主眼が置かれていたようですが、それは極めて困難であるという判断から国内での蔓延抑止対策に視点が変更されています。それも人口密度の高いわが国では「感染者を一定範囲内に封じ込める」ことは可能性が低いとしてガイドラインの大幅改訂が行われ、「封じ込め策」は選択肢の一つと位置づけられているだけです。