新型インフルエンザ 第2波はいつ?

 新型インフルエンザの患者さんはその後も散発的に発生しており、兵庫、千葉、静岡、福岡4県で新たに19人が確認された結果、9日現在、16都府県で449となっています。

京都府や京都市などでは新規患者が1週間以上発生しておらず(?)、厚労省が京都市中京区と下京区を「患者や濃厚接触者が活動した地域等」から削除したのを受けて、5日に 「安心宣言」が出されました。5月28日の神戸市、6月3日兵庫県の「新型インフルエンザひょうご安心宣言」に次ぐものとなりました。

5月中旬に流行のピークを越えたと思われる大阪府でも、4日、「府新型インフルエンザ対策協議会」が「府内の感染拡大はほぼ終息」との見解を発表しています。

 

厚労省や神戸市の調査では、神戸市の流行の発端者である高校生の発症日を55日と特定し、潜伏期間を考慮すると426日以前に既に国内感染が始まっていたのではないかという可能性が示唆されています。これを裏付けるように、神戸市内の某私立高校では、4月中旬に渡米から帰国した生徒からの感染が拡大して全校休学措置が採られていた事実も報告されています。

今回の流行は終息段階に入ったとはいうものの、秋以降の「第2波」の襲来を危惧する意見も少なくありません。

過去のスペインかぜやアジアかぜなどの例をみても、第2波、第3波に繰り返し襲われ、次第に重症者が増えて致死率も上がるなどのエピソードがあるだけに油断のならない点ではないでしょうか。

 

発熱相談センターと発熱外来体制、情報の一元化、行動計画の整理など検討すべき多くの課題を残しつつ、このような第2波の懸念とワクチン製造とその効果に関心の焦点は移りつつありますが、水際対策をはじめ、政府の初期対応の妥当性についても甲論乙駁、議論が交錯しています。

検疫や、学校の全面休業の是非を含め、情報が整理されつつある段階でもう少し早く対応を緩めてもよかったのではないかという意見もみられますが、展望が不透明であった時期での決断は無理ではなかったかとも思われます。テレビの解説で、ある専門家が「後出しジャンケン」という表現を使っていましたが、後になったら何とでも言えるというところ無きにしも非ずでしょう。

日経新聞のコラム「失望鏡」(6月3日)は、「新型インフル 過剰反応猛威」と題し、リスクの伝え方に課題を残すとして「人間が危険や危機をどう判断するか調べるリスク心理学が今後の対応を考えるヒントになる」と主張、社会の過剰反応や冷静さを欠いた対応を回避するためには、定量的にリスクを評価し対応を考えるプロである危機管理担当者が、心理学者の協力のもとにリスク情報の伝え方を検討すべきであると述べています。