新型インフルエンザのワクチン接種が始まりました

                                              09.10.27

厚労省の23日の発表によると、1218日の1週間のインフルエンザ推計患者数は83万人に上り、7月からの累計では317万人に達したということです。

定点あたり報告数は、前週(12.92人)比1.36倍の17.65となり、22都府県で「注意報」レベルに急上昇、北海道と愛知では「警報レベル」の定点あたり30を超えました。新型インフルエンザによる死者も全国で32人、小児を中心に重症入院患者も激増しています。

 一方、米国では、入院患者が2万人を超えたのをはじめ、1023日には死者数が1000人を突破し、オバマ大統領は「国家非常事態」の指定宣言に署名。ワクチン需要が供給に追いつかず深刻な事態となっているようです。

 

1019日から新型インフルエンザのワクチン接種が27府県で始められました。

接種優先順位に従って、医療従事者の一部(新型インフルエンザ患者の治療に直接従事する者 100万人)から接種が進められています。一部というのは、病院も診療所も、スタッフ全員に接種できるほどワクチンが配布されてはいないからです。

大阪では、診療所は6人分、病院も全職員の1/4から1/5程度のワクチンしかなく、接種できない職員の方が多い医療機関がほとんどです。インフルエンザの患者さんに直接接して感染機会の多いスタッフから優先的に接種することになりますが、線引きはややこしい難しい作業です。

厚労省は23日、国立病院機構の67病院の医療従事者約2万人を対象にしたワクチンの副作用調査で、4人に一時的な歩行困難などの副作用報告がみられたものの全員回復していると発表。これは季節性インフルエンザワクチンによる副作用と大差なしとの見解です。

 

 11月に入ると、優先順位上位の妊婦(65万人予測)と、基礎疾患を有する者(600万人予測)の第1回目が始まり、12月後半からは、乳幼児(1〜6歳、600万人)と小学校低学年(350万人分)へと移ります。

 現在流行の中核をなしている「中高生」(700万人)や小学校高学年(350万人)がワクチンを受けられるようになる頃には、かなりの人が既に新型インフルエンザにかかってしまっているという事態にならないとも限りません。既に感染した人や、今後接種するまでに罹患してしまう人をカウントすると、ワクチンの必要量は大幅に減り、ワクチンは考えられているほどには必要ではなくなるかもしれません。

現時点での接種スケジュールにこだわることなく状況に応じて弾力的に修正し、希望者には可及的速やかに接種を済ませてしまう方策が求められるでしょう。

1022日には、国立大学医学部長会議(国立42大学で構成)が「新型インフルエンザワクチンの接種を法定接種に」とする緊急の声明をまとめて厚労省に要望し、副作用が発生しても国の責任で補償する態勢の整備を求めています。