インフルエンザワクチン 不足深刻!

                                                     09.11.10


  新型インフルエンザの流行の勢いは衰えを知らず、「明らかに全国規模の本格的な流行になってきている」、厚労省が1030日に公表した認識です。

 

 1019日〜25日の1週間の推計患者数は114万人で、定点あたりでみると24.62と前週(17.65)比1.4倍に激増しつつあります。このうち、0-4歳が9万人、-9歳が30万人10-14歳が39万人、15-19歳が16万人と、7割が14歳以下で占められており、初期は中高生を中心に拡大した流行でしたが、次第に幼稚園児や保育園児などの低年齢層へと広がりを見せて、前週は21万人であった-9歳層が1.43になっています。

新型インフルエンザによる死者は総数55人。9日には、これまでの国内最年少にあたる7ヶ月男児の死亡例が愛知県から報告され、京都でも1歳8ヶ月男児が死亡、これで2歳以下の死亡例は3人となりました。総感染者数累計は既に500万人を超えていると推計されるだけに、致命率は海外諸国に比べてかなり低いともいえるでしょう。わが国における迅速診断と抗インフルエンザ薬による早期治療の成果と評価してもいいのではないでしょうか。

低年齢の児童の患者数が増えているばかりではなく、全国の入院患者累計3746人(10/28現在)のうち8割は14歳以下で、重症化例もこの年齢層に集中しているため、厚労省は11月6日、当初のスケジュールでは接種優先順位から12月以降としていた-6歳の乳幼児と小学校低学年の子どもに対するワクチンの接種開始を、11月中旬からに前倒し実施」することに決め、都道府県に要請しました。

 これを受けて大阪府では今月14日からの接種前倒しを決めたものの、医療機関への問い合わせ電話は鳴り止むこともなく、ワクチン不足から混乱は増すばかりというのが現状です。しかも10日には、ワクチン製造の過程においてウイルスが期待したほど増殖しないためにワクチン供給量に大幅な遅れが出そうだというマスコミ報道も流されて、混乱に一層の拍車がかかるのは避けられない状況です。

 

 妊婦や重症化のリスクが高い基礎疾患(持病)をもった最優先者への接種は、一部の県で始められはしましたが、ワクチン現物の配布手順が未整備な自治体も少なくなく、しかも、予定数の2〜3割しか入手できないため、接種優先順位に該当していても先送りにされる人の方が多いという有様です。持病のある人のうち残る300万人は、妊婦など第2優先者の接種がある程度進んだ段階での開始となるため、12月の後半にずれ込む可能性も出てきています。

新型インフルエンザワクチン生産のあおりを受け、昨年の8割程度(4504万人分)に抑えられた「季節性インフルエンザのワクチン」ですが、ワクチンへの関心の高まりから接種希望者が例年よりも増えてワクチンは既に底をつき、実態よりも品薄感が強い状態となっています。