インフルエンザの流行は減衰中  患者 4週連続減少

                                                22..12

 新年明けましておめでとうございます  本年もお付き合いの程よろしく

新型インフルエンザの全国的な流行も昨年末には2週連続して弱まり、第50週(12月7〜13日)には、流行警戒レベルである1定点あたり30を初めて切りました(1医療機関あたり27.39)。その後3週間も患者数は減少し続けて第52週は定点あたり19.63人まで減っています。とは言え、沖縄県など9県で流行がぶり返している地域があり、小児への感染拡大と、これまで報告数の少なかった20歳以上層では再び増加に転じる兆候が見られます。

 

これで7月上旬以降の累計患者数は2千万人を超えているものと推計され、感染しても発症しない不顕性感染者まで含めると国民の5人に1人以上は、既に新型インフルエンザに感染してしまっているのではないかと思われます。

中高年層の患者数が少ないのは、新型とは別ものとはいえ同じH1N1型であるソ連型インフルエンザ流行が過去30年にわたり繰り返した洗礼の影響ではないかと考えられます。

昨年末には、中高生への接種回数を2回にするのか1回で十分なのかという治験にも参加しましたが、当院でも約20人に1人の割合で本人に感染の自覚がないままかかってしまっている人がいることが抗体検査で分かっています。

今回の中高生約100人を対象にした臨床試験では、1回の接種で十分な免疫ができることが判明しており、この結果をもとに検討された1216日の専門家の意見交換会で、13歳〜18歳の中高生」も「原則1回」とすることが決められたのです。

優先接種対象者 のうち約1千万人は既に新型インフルエンザに感染してしまっているとみられ、今回の措置も加わって、65歳以上の高齢者約2100万人全員にも国産ワクチンを使うことが可能になったのをはじめ、優先接種のスケジュールも前倒しが可能となり、高校生は「1月後半」から「前半」に65歳以上の高齢者は「2月前半」から「1月後半」に接種可能となりました。

ただ優先接種対象者以外は2月以降になる可能性があり、健康成人への接種時期は未定です。

13歳以下は0.3mlを2回接種となっている従来の季節性インフルエンザのワクチンも、10歳以上なら0.5mlの1回接種に改めても十分の免疫効果が得られるようにも思われます。

1歳以下への接種量の検討も含めて用量と接種回数の修正が望まれます。

 

例年なら年末から1月上旬には流行が始まり、第4〜6週にはピークに達する「季節性」インフルエンザの報告は殆どないままに例年のシーズンを迎えようとしています。

新型のパンデミックが起こると、それまで流行していたタイプのインフルエンザは消退して新型に取って代わられるという現象は、アジア風邪や香港カゼの流行時にも観察されたことで、生存を図るためにウイルスは進化して流行するという生物の本態からみて、新型がA香港型やAソ連型を淘汰しつつあるとみるのが妥当かも知れません。