魚好きな子、心も元気

・・・長崎大病院アンケート調査  ? 8月16日の読売新聞から

2010.8.18   

                                                   

 魚をよく食べる子どもや、朝食をしっかり食べる子どもほど、元気がない、意欲がわかないなどの気分の落ち込みや、眠れない、泣きたいなどの抑うつ的気分になりにくいという調査結果が分かったと記事は報告しています。

 この調査は、長崎大学精神科神経科の小澤教授らが、4年間かけて長崎県の長崎市、五島市、西海市の小学4年生〜中学3年生約5000人を対象に実施した「生活習慣とこころの状態をアンケート形式で調査した研究の成果だそうです。

 

 調査の分析によれば、魚を食べるのが好きな子ども3246人)では、抑うつ傾向を示す者は約7%にとどまったものの、魚が嫌いな子ども(1123人)では約12%に見られたということです。これを野菜の好き嫌いとの相関と比較してみると、野菜好きな子どもの抑うつ傾向は約8%、野菜嫌いの子どもでは10%と、魚の効果がより顕著であったといいます。

 

魚にみられるこのような働きは、この研究の前から認められていたことです。

これは魚、特に青魚に多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」や「エイコサペンタエン酸(EPA)」などの多価不飽和脂肪酸の働きによるものと考えられています。DHAには脳内の神経細胞(ニューロン)の再生を促進する働きがあることも分かっており、認知症の予防だけではなく、心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患にかかるリスクや、乳がんにかかるリスクを最大で約4割も下げる効果すら期待されるのです。

 

積極的に魚を食べることの大切さ、特に背の青い魚、脂っこい魚が好ましいとはいうことになりますが、ただし、揚げ物料理にすると動脈硬化などの原因となりやすいエイコサノイドトの材料となるリノール酸を増やすことになるため、揚げ物は避けた方が賢明なようです。

 

 このDHAは脳の発達によいと宣伝されていることもあって、子どもに魚油系のサプリメントとして与えられるケースも少なくないようです。

 国立健康・栄養研究所による子どものサプリメント利用調査によれば、幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、ビタミンなど特定の成分を濃縮した健康食品のサプリメントを子どもに与えていることが分かったというのです。

回答のあった全1533人中、サプリ利用者の68%はビタミンやミネラルのみと回答、また2.2%(33人)の保護者はDHAなども利用していると答えており、そのうち19人は1歳から使い始めているというのです

 研究所の梅垣情報センター長は「子どもの栄養が足りていないという親の錯覚や責任感、偏食への悩みがサプリメントの利用につながっていると思う、食事で栄養を取るという基本を忘れており、1日3食バランスの良い食事をきちんと取るなど、まずは食生活の改善が第一である」とコメントしています。(21年7月6日、各紙夕刊)

 

先の長崎大学の調査では、生活習慣と抑うつとの関係についても調べられており、朝食を週3日未満しか食べない群86人)では約22%、インターネットを毎日2時間以上する群(82人)では約17%、携帯電話で毎日2時間以上メールをする群(156人)では約14%と、抑うつ傾向の割合が強かったという結果も分かっています。