インフルエンザワクチン接種 順調?

一部にワクチン不足の懸念が

                                                                201110.11

 10月9日は二十四節気の一つ「寒露」に当たります。「寒露」には、晩秋から初冬の間の露という意味もあるのだそうですが、夏日も珍しくない今年の10月には何かそぐわない詞のように感じます。

 それでも幾分すずしくなったせいか、インフルエンザの予防接種に対する関心は高まって各医療機関の接種予約の出足は早いようです。

09年の新型インフルエンザ世界的流行や、全般的なワクチンキャンペーンの影響もあるのでしょうが、接種率は年々高まっているようにも思われます。

 インフルエンザワクチンについては、一部には懐疑論や無効論を唱える人もみられるようですが、その効果は世界的に認められていることです。ただ、他の一部のワクチンとは違い、発症を完全に抑えたり流行を阻止する効果までは期待できず、接種を受けた人はかかっても軽く済むという程度の割り切りが求められるところでしょう。

 厚生労働省は9月22日、インフルエンザワクチンの需要予測を発表し、約27712791万本の需要予測に対して供給量は約2700万本で、100万本の不足が起こる可能性を示唆しています。これは、一部のメーカーが検定をパスする可能性が低いために出荷を見合わせたことによる供給不足(予定供給数478万本のうち236万本の出荷不能)によるもので、このメーカーの120万本の追加生産をもってしても約100万本の不足が発生しかねない見込みです。

 9月26日、厚労省の都道府県インフルエンザワクチン担当者会議で、2700万本のうち約7割に当たるワクチンが、9月中に770万本、10月中に1126が医療機関に供給される予定と公表されましたが、額面どおりには行ってはいないようです。 実際に市中では検定の遅れからワクチン不足が起きており、接種を希望しても対応できない医療機関も少なくないようです。

近年の供給実績や使用実績などから割り出された厚労省の推計では、今シーズンの需給への影響は少ないとの見解とのことですが、日本医師会は医療機関に対して、予約に基づく適切な購入量への協力を求めています。

昨年度は2928万本が製造され、実際に使用されたのは2447万本とのことです。

とはいえ、ワクチン不足の風評が高まると、医療機関が必要量以上のワクチン確保に走りかねず、疑心暗鬼から不足が不足を呼ぶという負の連鎖につながりかねない恐れもあります。

さらに、今シーズンから乳幼児への接種量が改定されたことによる需要増が予測にどの程度反映されているのかどうかも疑問の残るところです。

ワクチン1バイアルには1.2mlほど入っていますから、3歳児までは昨年なら接種量0.2mlなので数人分となりますが、今季は0.25mlに増量、さらに3歳〜13歳は0.3mlから0.5mlに増量されているために必要量が増えており、さらに、昨年までは余り接種されなかった6〜12ヶ月の乳児分も0.25mlx2 が上積みされるため、需要予測通りに行くのかどうかわからない懸念が残されています。