もっと長生きするために

「脂肪税」 をどう考えますか?

                                             2011.11.

  WHO (世界保健機関) 2011年版「世界保健統計」によると、日本人の平均寿命は女性が86歳で前年と同じで、スペイン、フランスなどの85歳を抑えて単独首位、男性は80歳で、1位のサンマリノ82歳に次いで第2位だったということです。

 デンマークは世界ランキング第29位で危機感が強く、平均寿命を延ばすために本年10月から「脂肪税」の導入に踏み切りました。

 デンマーク政府は、食生活の改善を図ることによって心臓疾患などの生活習慣病を予防しようという考えから、「砂糖、脂肪、たばこ」などに高い税を課すという奇抜な方策を採用、次の10年で寿命を3歳延ばすという目標を掲げたのです。

そこで、バターやチーズ、牛乳、肉、加工食品など飽和脂肪酸を多く含む(2.3%以上)食品を対象に、飽和脂肪1`あたり約220円の税金を掛けることにしました。

 飽和脂肪酸そのものの罪よりも取りすぎにこそ問題があるという説にも説得力がありそうですが、飽和脂肪酸の過剰摂取によって血中の悪玉コレステロールを増やす結果、動脈硬化や心筋梗塞につながるという懸念が残ります。むしろ飽和脂肪酸より砂糖や塩の方が健康に悪いという反対意見も少なくはないのですが、デンマークでは、清涼飲料水や砂糖、チョコレートなどにも既に課税されているそうです。

その結果、これらの食品は次々に値上がりし、バターの消費量も政府の狙い通りに約15%は減少するのではないかと期待されています。

これら不健康食品の消費量が減ることによって思惑どおりの効果が得られるのかどうか疑問視する見方も少なくはありません。

 ハンガリーでも9月から、塩分や糖分、添加物などを多く含むスナック菓子や炭酸飲料、調味料などの加工食品を対象に「ポテトチップス税」を導入しており、税収増と肥満や高血圧などを予防して「国民の健康を守る」という二兎を追って次々と課税。ただ例外もあって、ソーセージやサラミなど塩分の多い加工食品でもハンガリーの伝統的食品は課税対象外になっているという不合理がないわけではないようです。