インフルエンザ流行 このまま終息に向かう?

           2012.2.21

全国で猛威を振るっているインフルエンザの患者数は200万人を超え学級閉鎖が相次いでいるようですが、一部の地域を除き、流行のピークはほぼ越えたと思われます。事実、30都府県で患者数が減少し始めています。

全国5千のインフルエンザ定点医療機関から報告された1施設あたりの患者数は2/612日が40.34人で、1/30〜2/5日の42.62(その前週は35.95)をピークに減少に転じたようです。

 今季の流行の中心は未だ約90%がA香港型で、21年に世界的大流行を起こした「新型 H1N1型」 (現在は「A09年型」と呼称) は今のところ1%前後、今後のポイントは例年みられる春先のB型流行がどれくらいの規模かということになるでしょう。

 昨年11月にCDC(米疾病対策センター)が明らかにした、人から人に感染しやすくなれば世界的大流行につながりかねないとされた「新種の豚インフルエンザ」は、その後なりを潜めたままです。このとき発病した3人は11ヶ月、2、3歳の男女児で、3人とも豚との接触歴はなく、感染は限定的であったと見られています。

 インフルエンザの出席停止期間については、学校保健安全法に基づいて取り決めがなされているものの、医療機関間でも見解の相違があって、患者の親や学校に混乱を来たしている傾向があります。

これを受けて文部科学省は2月16日、出席停止期間についての公式見解を示しました。

今回の文科省の見解は、「発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日間」というものですが、この基準は、「発症後まもなく解熱した例や抗インフルエンザ剤を服用してすぐに元気を回復した児童でも、5日間くらいはウイルスが検出されることが多く、周りにうつす可能性がある」からという知見に基づいて統一されたものです。

 従来から、「解熱した後2日間」とする基準と、「解熱した後2日間かつ発症後5日間」の方針とが混在していたため、医師によって指示が異なることから混乱が生じていました。

後者の基準に従えば、熱発が1日だけで元気そのものなのに残り4日間は自宅待機せざるを得ず、仕事を持っている両親は割り切れぬ思いを抱いていたようですが、今回の見直しによって出席停止期間が長引く症例が続出し家庭生活に支障が出ることも予想されます。

 今回の学校保健安全法の省令改正は4月1日に施行予定とされていますが、インフルエンザに関するもののほか、おたふくかぜや百日咳についても見直しが図られています。

人に移す恐れがあるかどうかに重点を置きすぎると、少しでも感染の可能性があれば出席停止ということになりかねません。ノロウイルス胃腸炎のように健康体に戻っても人によっては数週間もウイルスを排出し続ける例も見られるような感染症については、何を目安にしてよいか分からなくなり、新たな混乱が生じるのは避けられなくなるようにも思われます。