合計特殊出生率 1.39 依然低迷!

「総合こども園」/「保育ママ」 救いの手となるか?

                                                         2012.6.12

 

厚労省は5日、2011年の合計特殊出生率が前年と同じ「1.39」だったと発表しました。

相変わらず少子化に歯止めはかからず、このままだと日本の人口減は加速し、人口増を前提にした現行の社会保障制度が破綻するのは避けようもありません。

少子化対策の早急な修正が必要になっていますが、少子化の要因が非婚化の進行や若者の雇用の悪化、わが国の将来不安など、より複雑化したため即効性は望むべくもありません。

 

「子ども・子育て新システム」は、政府の子育て支援策の根幹をなすものですが、その柱の一つが「総合こども園」で、幼稚園と保育所の垣根をなくして機能の一体化を図かり、保育サービスを整備しようというものです。

総合こども園は、「社会保障と税の一体改革」の柱の一つでもあり、自公政権が創設した「認定こども園」を廃止して新たに創設する幼児教育と保育を提供する幼保一体型の施設のことです。

しかし、保育所の管轄は厚生労働省、幼稚園は文部科学省という縦割り行政の弊害で調整が難しく、族議員や関係団体の反発も加わって一筋縄では行かない現実が横たわっているのです。

さらに厄介なのは、「認定こども園」が広がらない原因の一つとして、認可権を握る都道府県が財政支出を嫌って増やそうとしないからという「サボタージュ」説もささやかれており、国の指導力に期待したところで「地域主権」を掲げる民主党では限界があるというのが一般的な見方のようです(6月7日、毎日新聞)。

 

本年3月2日に開かれた「少子化社会対策会議」でも、「総合こども園」の創設が「子育て支援関連法案」の柱となっており、指定権限も市町村に付与することが謳われています。

この制度改革は消費税関連法案とともに先行き不透明なばかりか、新制度は消費税率の引き上げが前提になっているため、消費税関連法案が成立しなければ実現しない構図となっています。

社会保障と税の一体改革関連法案をめぐる民主党と自民公明両党との修正協議は、ここ数日、特に11日の協議で新しい段階に入りましたが、「子育て関連3法案」では、小宮山厚労相も必ずしも「総合こども園」にこだわらない姿勢を示し始めて、見通しは混沌としてきています。

 

「子ども・子育て新システム」のもう一つの柱が「地域型保育」で、その核となるのが「保育ママ(家庭的保育)」となっています。

「保育ママ」というのは、主に3歳未満の乳幼児を自宅などで預かる国の認証を得た制度で、00年からは補助金が出るようにななりました。

大阪市の橋下徹市長は、「保育ママバンク」構想を全国に先駆けて打ち出し、250人の児童の受け皿づくりに乗り出しています。

保育ママとして子どもを預かることが出来るのは、保育士の資格を持っている人や、市町村の研修を受けて認定された人となっています。保育ママ1人なら乳幼児3人まで預かることができ、保育室の広さも3人までなら9.9平方b以上と規定されています。

11年度の利用者数は約5700人でしたが、国は14年度までに1万9000人にするという目標を掲げて、待機児童の解消に取り組むことになっています。

ただ補助の対象となっていない「認可外保育所」との違いが明確になっておらず、どう整合性を図るのかが今後の課題として残されているようです。