<ダニ媒介感染症> 被害広大    

  

      2013.2.26

ダニが媒介する新種の感染症SFTS (重症熱性減少版減少症候群)の4人目の死亡者が確認されました。愛媛県と宮崎県の成人男子、山口県の女性、そして今回の広島県の男性4件が判明しています。

 SFTS感染症は、2月19日現在で計14件の報告があり、草むらなどに生息する「マダニ」の感染が原因と考えられています。いずれの症例も海外渡航歴などはなく、体調2〜10ミリのマダニに寄生するSFTSウイルスの国内感染によるものとみられています。SFTSが発生したが中国のダニとは遺伝子レベルで差があり、今のところ国内感染と考えられています。

 2009年に中国の湖北省と河南省の山岳地帯で初めて確認されたSFTSですが、死亡率は約12「四類感染症」に分類されることになりました。

 症状38℃以上の発熱、下痢・嘔吐・腹痛、下血などの消化器症状、血小板・白血球減少、血液凝固系の異常などが確認されています。

予防対策として、野外で活動する場合は、長袖,長ズボンを着用することや,帰宅すればすぐに入浴して体を洗うなどの注意が必要です。近くで患者さんが発生した場合は、速やかな隔離、手袋、ガウン、マスク、防護服を徹底することが求められます。春を迎えれば、野外で活動する機会も多く、ダニの活動も活発化するので、ハイキングなどに出かけた後に発熱するようなことがあれば早めの受診が必要になってきます。

 マダニの刺傷としては「ライム病」が有名で、野ネズミやシカなどの野生動物に寄生したスピロヘータ原因になります。マダニに刺されてから1014日後に刺入部の遊走性紅斑・丘疹で始まり、発熱、易疲労性、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、重症Aなれば心筋症・不整脈、顔面神経麻痺、髄膜炎を併発します。

 そのほかにコロモジラミによって媒介されるリケッチア症である「発疹チフス」が有名ですが、南米アンデスの山岳地帯ヒマラヤ、中国北部などで流行しており、渡航歴のあと2週間にわたる高熱、発疹、精神症状が続いた時は疑ってみる必要があります。ツツガムシ日本紅斑熱もリケッチアが媒介するものですが、リケッチアの保有率は両方とも1%を超えることはないとされています。またリケッチア症は適切に診断されないことが問題という指摘されることも多く、刺されても痛みも痒みも感じないことが少なくないようです。