はしかの流行が拡大しています

               2014.3.4

 年が改まってから、全国的に麻疹(はしか)の流行が目立っており、京都、千葉、埼玉などを筆頭に、全国集計でも昨年同期比2〜3倍の報告数となっています。

わが国では、「麻しんに関する特定感染症予防指針(平成191228日、厚労省告示。平成2412月、一部改正 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jsve-att/2r9852000002jsyl.pdf )」に基づき、積極的なワクチン接種などの対策が進められる中で、「はしか」の報告数は漸減していましたが、今年に入ってからは、海外からの輸入例、特にフィリピンなどに渡航歴のある患者の報告が関東圏を中心に相次いでいるようです。

国立感染症研究所・感染症情報センターの集計によれば、第1〜8週の総計は119人で、年齢的には、ワクチン未接種の0歳児が16人と最多、次いで1歳児の13人、7歳児の8人の順となっていますが、1歳児の中にはワクチン接種を受けているのに罹患した子供が2人も含まれています。

検出された麻疹ウイルスの遺伝子型はいずれも「B3」というタイプで、遺伝子型の詳細な分析でも、各地のウイルスは100%の相同性を示し(同じ株に属するものと判断できる)、渡航者などを通じてフィリピンなどから伝播したものと考えられています。

ウイルスの遺伝子型を調べることによってそのルーツを辿ることができるわけですが、同じB3型の流行は千葉県、神奈川県、東京都などでも確認されています。

今のところ医療機関の外来などでの二次感染の報告は少ないものの、フィリピンやタイ、インドネシアなど西太平洋への旅行者が国内に持ち込み、さらに、受診時に待合室などで他人にうつすというリスクは否定できないようです。

大阪でも、高槻市をはじめ大阪市などからの報告があり、中には感染ルートのはっきりしない孤発例も見られることから、今後、流行につながる可能性を残しています。

MRワクチンの接種年齢に達しているのに未接種の幼児や、4月から小学校に上がるのに第2期MRワクチンを済ませていない子、大人でも麻しんの罹患歴やワクチン接種歴のない人、更には、幼児期に接種を受けていても効果が残っていない可能性のある人でフィリピンやタイ、インド、インドネシアなどの流行地への旅行を予定されている人は、できる限り早くMRワクチンの接種をお受けになることをお薦めします。