第3子以降の保育料無償化の動き

2015.2.24

 京都府は、所得制限を設けた上で第3子以降の保育料を無料とする制度を4月から導入することを決定。富山県も4月から所得制限ありで同様の制度を、更に福井県は所得を条件とせずに幼稚園や保育所の保育料を4月から無償化することを決めました。

京都府内では、第3子以降の約75%に当たる約7千人が対象になるようです。

このような無償化の動きは徐々に各地に広がることが期待されますが、これが保育ニーズを高める結果につながるものと予想しておく必要もありそうです。 国にも所得制限のない制度はあるものの、幼稚園を無償化する場合は、年少から小学3年までの間に2人以上、保育所の場合は小学校就学前の2人以上の子供がいるとの条件が付いており、その条件を満たした2番目の子の保育料を半額に、3番目の子は無償とする決まりだそうです。(216日、産経夕刊)

認可保育所の待機児童は昨年4月時点で2万1371人。前年より1370人減少したとはいえ、2013年には全国で約4万7千人分の定員を増やしたのに保育ニーズの高まりに追い付かずにイタチごっこの状態が続いており、中でも東京都は8672人(うち世田谷区が1109人で2年連続最多)とトップを独走しているのです(2014年9月13日、各紙)

人口減少に伴う労働力不足を解消するため、女性が活躍できる環境づくりは成長戦略の中核課題となっています。待機児童解消策として、認可保育所などの社会福祉施設を自治体へ権限移譲する時の保育所の面積基準を緩和2009.11)、「保育所緊急整備事業」(2010.7)、公務員宿舎の保育施設への転用(2013.7)など弥縫策ともいえる様々な手を打っては来たのですがなかなか結果が出ないというのが現状です。

施設の整備を進めても肝心の保育士不足はいかんともしがたく、政府は、保育士不足を補うために子育て経験のある女性に保育所で働いてもらう「准保育士」制度導入の検討に入ったということです(2014.3.15 日経)。しかし、准保育士制度の導入は低賃金を常態化する恐れもある両刃の剣とも言えましょう。

全国には68万人の潜在保育士がいるとの見方や、85.9%の公私立保育所で非正規雇用の保育士が働いているという実態の裏には、

保育士の賃金が低く抑えられているという問題があるようです。

平成26年度の補正予算案でも「保育所整備など待機児童解消」のために120億円の予算を組まれてはいるものの、掛け声の割には予算額が物足りない感じがします。