インフルエンザ シーズンまぢか

2015.10.6

 インフルエンザの流行シーズンを迎えワクチン接種が始まりました。

今季のワクチンは、従来の3価ワクチン(ワクチン製造株にA/H1N1pdm09(09年登場の新型:旧ソ連型)A/H3N2(香港型)のA型2種とB型1種の計3種類を含む)からB型を山形系統・ビクトリア系統の2種に増やした「4価ワクチン」が採用されています。

これに伴いワクチン原価も値上げされたため、各医療機関の接種料も昨年より5001,000円高くなっているようです。

2013/2014シーズンの話題の中心は、流行の主流はA香港型」が91%を占めたということと、予防接種の効果に関するものでした。

インフルエンザワクチンは効かないと信じている医師も少なくないようで、特にB型の有効性は限定的というのが共通した認識です。

ワクチンで完全な発病阻止は不可能としても、症状を軽く抑え持病を持った人の重症化リスクを減らす効果は認められています。ただ昨季は流行株と、どのタイプが流行するかと予測して製造されたワクチン株とがズレており、ワクチン効果が不十分だったと判断されています。事実、米国での3月時点の中間報告では効果19%、わが国の国立感染研の行った有効性に関する抗体検査では36%にとどまったということです。

現場の医師でも、余り効果がなかったという感想を持った人が少なくなかったようですが、昨年1225日の毎日新聞には「流行中のA香港型インフルエンザについて、15歳以下の小児でワクチンの効果は予想以上に高く、接種を受けた小児の60%に発病を抑える効果が見られる」という慶応大の研究グループの調査結果が紹介されています。

 ところが一方、今年8月30日の毎日新聞には、「インフルエンザワクチン 乳児・1315歳 効果なし A型 1〜12歳は有効」という同じく慶応大などの研究チームの成果が紹介されており、一見相反したようなタイトルに戸惑う読者も少なくなかったのではないでしょうか。

 記事によれば、4727人の小児を対象にした大規模調査において、6〜11カ月ではA型の発症防止効果はみられず、1315歳では、A型もB型も効果がなかったそうです。B型は全年齢で26%しか効果がなく、従来の印象を裏付ける結果が示されています。 A型の発症防止効果は、1〜2歳 72%、3〜5歳 73%、6〜12 58%とし、1〜12歳では6〜7割の発症防止効果が見込まれ、特にH1N1型では効果が高いと結論付けられました。