「子供の虫歯 激減」

からだの健康 まず歯から

 2015.12.1  

 「かつて9割超の子供にあった虫歯が激減している」

これは11月30日の毎日新聞夕刊の第一面を飾った記事で、「この20年余で1人当たりの本数は4分の1なった。就寝前の歯磨き習慣や、フッ素を使ったうがいなどの予防策の浸透が背景にあるとみられる」と続けています。

文科省の調査によると、12歳児の1人平均の虫歯本数は、1989年の4.30本から、2013年には1.05本に減少し、虫歯のある子供の割合も90%超から半分以下の40%台になったというのです。

この記事の中で、子供の虫歯の激減とは対象的に歯科医は増加の一途で、現在10万人余、歯科診療所約6万8千ヵ所のうち年間約1400の診療所が廃業するなど医業環境が厳しい事情が紹介されています。

虫歯の予防は「砂糖」をとらないこと、糖分の多い間食は少なめに、奥歯も含めた歯磨き、歯垢の予防と定期的除去などの口腔ケアに尽きると思われます。

虫歯は口腔内の虫歯菌(ミュータンス連鎖球菌)が出す酸が原因で歯が溶ける病気ですが、この虫歯、歯周病に次いで、第3の口腔疾患として酸蝕歯が注目されています。酸蝕歯というのは、レモンやコーラなど酸性度の高い飲食物を摂る事により歯の表面のエナメル質が溶ける現象で、悪くすると歯が欠けたり、エナメル質の内側にある象牙質が露出して黄ばみ、時には知覚過敏から冷たいものが染みることになる状態のことです。

pH5.5以下の飲食物が酸蝕歯のリスクを高めると考えられ、局所的に発生する虫歯と違って広範囲で起こるのが特徴とされています。

1080代の4人に1人は酸蝕歯だという調査結果もみられます。

コーラのほかスポーツドリンク、栄養ドリンクやミカンなどが原因となることもあるようで、これら酸性度の比較的高い食品を摂る機会が増えたことや、食事の欧米化などで酸蝕歯が増えているのではないかと分析されています。

「これらの食品を喫食した後は観ず水や茶を飲んでクレンジングしておくとか、唾液には酸を中和し洗い流す作用が認められるので、食後にガムを噛んで唾液を出すようにするのも予防策になる」という酸蝕歯の予防策も紹介されています(2015.11.13、産経)。

歯周病と糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病との相互関係が注目されており、さらに口腔ケアを実践することで高齢者の肺炎の発症率を4割減らすことも分かっていることなどから、歯や口腔の衛生管理の重要性が再認識されています。