水銀を使用した機器の命運

水銀体温計はどうすればいいのでしょう?

2015.12.22  

 約2年前に熊本県水俣市で開催された国際会議において、水銀の使用や輸出入を国際的に規制する「水俣条約」(国際連合環境計画の政府間交渉委員会にて可決された「水銀に関する水俣条約」。発効は2016年ごろを予定)が採択・署名され、今年の6月には水銀製品の製造と輸出入を原則禁止するなどの法律が成立しました1028日、日経夕刊報道)

電子式ではない水銀体温計や旧式の血圧計などを使用されている家庭も少なくないと思われますが、「水銀」は人や環境に悪い影響を及ぼす恐れがあるため国際的に規制する方向にあります。特に水俣病に代表される水銀による大規模の健康被害を経験したわが国においては、水銀に神経質になるのも無理からぬ話なのです。

電子血圧計などが普及してきたとはいえ、体温計や血圧計など水銀を使用した機器は病院や診療所に約数十万に及ぶ量が滞留していると推定されることから、環境省は回収マニュアルを作成するなどして回収支援に乗り出すことになりました。医師会と連携して全国の医療機関からこれらの製品を収集業者が集め、処理業者にゆだねる仕組みができ上がりつつあります。

一般家庭においては、水銀体温計のほか水銀を使った蛍光灯や一部の乾電池が問題になり、廃棄は不燃ごみとして扱うことになるようです。専用ボックスを備えて水銀製品の回収に乗り出した自治体もあるようですが、筆者の医院では医師会が既に収集を終えて業者への委託を完了しました。