食の安全は ?

輸入品や添加物は本当に安全か? TPPでどう変わる?

 2016.2.23 

食の安全に関心が高まる中、100%安全な食品や農水産物に「ゼロリスク」を求める消費者が増えています。

消費者の関心は食品添加物、残留農薬、遺伝子組み換え食品に集約されているようですが、ゼロリスクを達成することは現実的には不可能です。いかに添加物を少なくするかとか、偏りを避けてバランスのとれた食事に徹するかしかこれといった対策はありません。

指定食品添加物は現在443品目、複数の添加物の合成品も多いため具体的には4500種類以上となり、私たちは毎日大量の添加物を口にしていることになります。

「アクリルアミド」は、炭水化物を多く含むイモ等を焼いたり揚げたりすることによって生成されることが、2002年にスウェーデンの研究で分かったのです。揚げたジャガイモ(例えばポテトチップスなど)、トースト、乳幼児菓子(ビスケットやウエハスなど)、ひいてはあらゆる野菜類にも含まれ、「遺伝毒性を持つ発がん物質」と内閣府食品安全委員会が昨年10月に認定、今月16日には、食品安全庁が「発がん性をもつ可能性」があるとの見解を示しました。

動物実験では発がん性が確認されており、米国やオランダでの疫学調査でも灰色とする結果が出たため、EU(欧州連合)は低減策を採っています。

国際がん研究機関(IARC)の発がん性分類の4区分でも、アクリルアミドは、ディーゼルエンジンの排ガス中ベンゼンや魚の焦げに含まれるベンツピレンと同じ「グループ2A (恐らく発がん性あり)」に分類されています。

調理の際に、揚げたり焼いたりすると、煮たりゆでたりするよりもアクリルアミドの量は数倍高くなり、長く揚げ過ぎると含量は多く、冷蔵庫で低温保存したものを調理すると常温で保存した後に調理する場合より増えることも分かっています。

昨年はTPP (環太平洋戦略的経済連携協定)がらみの政局でしたが、今後は国会審議のうえ発効される道筋となっています。

 TPPにより多くの農林水産品が輸入されることになりますが、現在わが国が輸入している農林水産品2328品目のうち8割超の1885品目が最終的に関税撤廃されることになっているようです。

 牛肉はじめ安価な農林水産品が輸入され、消費者には恩恵となることが期待されますが、遺伝子組み換え作物(GM)など日本の安全基準に合致しない商品が氾濫することにもなりかねず、「食の安全」が脅かされるのではないかという懸念が残ります。

 アメリカの小麦、トウモロコシは殆どが遺伝子組み換え品に移行しており、米側は、「日本の食品は全般的に添加物や残留農薬の基準、あるいは遺伝子組み換え食品などの表示義務が厳しい」ことを「外国貿易障壁」と断じてその緩和を要求し圧力をかけているのです。

このように、わが国の添加物規制の厳しさを問題にし、TPPを突破口に規制緩和をもくろむ姿勢が露わになっています。