「小児かかりつけ医」が制度化されることになりました

診療報酬改定/きめ細かい指導・管理 助言が進められるか ?

2016.3.29  

 病院や診療所を受診した場合に、医療サービスの対価として医療機関に支払われる「診療報酬」が4月1日から改定されることになっています。

 「かかりつけ医」の重要性が再認識されるなか、新しい制度として小児科の「かかりつけ医」への診療報酬が優遇されることになったのです。

 優遇されると言っても、受診される側の患者さんの負担や受益に大きな変化はありません。しかし、「かかりつけ医」を決めて、子供の健康や療育・育児相談、予防接種の進め方などについて、子供の体質を熟知した小児科医に助言・指導してもらうことのメリットは計り知れないものがあります。

 今回「小児かかりつけ医診療料」の算定に当たっては、その趣旨を院内に掲示し、書面を交付して説明し、同意を得ることが必要とされています。継続的、全人的な医療が受けられるほか、次のような利点が挙げられています。

(1) 急な病気の際の診療や、慢性疾患の指導・管理

(2) 発達段階に応じた助言・指導、健康相談

(3) 予防接種の接種状況を確認し、接種の時期についての指導や予防接種の有効性・安全性に関する情報提供を受けられること

(4) 「小児かかりつけ診療料」に同意した患者さんからの電話等による問い合わせへの常時対応

(5) 患者さんが受診している医療機関は全て把握、必要に応じて専門的な医療が必要になった際に然るべき医療機関に紹介が受けられる

(6) かかりつけ医がやむを得ず対応できない場合などには、かかりつけ医の代わりの提携医療機関に相談、対応してもらえる

これらのメリットを活かすためには、受診時には必ず「母子健康手帳」を持参して「かかりつけ医」に相談に乗ってもらうとか、「かかりつけ医」への受診がかなわず都合により他の医療機関を緊急受診した場合には、かかりつけ医にその旨告げて、受診状況や診断名、薬や検査などの治療内容をかかりつけ医に提供することで診断の精度を上げる心構えのようなものも、患者さん側に求められることになります。

 予防接種でも4種混合ワクチンの第1期3回を3回とも異なった医院で接種するとか、かかりつけ医を決めず病気のたびに違うお医者さんにかかるというドクターショッピングまがいのお母さんも無くはないのです。

 日医総研の「第5回日本の医療に関する意識調査」(14年8月実施)によると、「かかりつけの医師がいる」と答えた人は、5060代で6割、70歳以上では8割に上る一方、29歳以下と30代は3割前後にとどまっているものの、いずれも25%程度の人が「いないがいるとよいと思う」と答えたそうです(3月28日、毎日新聞)