不気味な ″トリ インフルエンザ″の流行

ヒト インフルエンザも流行期入り

2016.12.6

「インフルエンザ 全国的に流行入り」1125日、厚労省が発表。

全国のインフルエンザ5000定点からの報告数が111420日の1週間で、1定点あたり「1.38となり、流行の目安である「1人」を超えたため「流行入り」が告げられています。

昨シーズンに比して1ヵ月以上も早く、国立感染症研究所によると20日までの1週間で患者は約7万人(推計)、累計で約26万人に達した模様(11.26、日経)流行株の中心はA香港型(H3N2)で、2009年に登場し「新型」と呼ばれたH1N1などの動向は今のところ不透明となっています。

 報告数は沖縄8.12人で最多、栃木5.50人、福井3.50人と続き、28都道県が1人を超え、保育所、幼稚園、小中高が学級閉鎖187施設で、昨年同期の7〜8倍に上るとのことです。

とかく懐疑的な意見も少なくないワクチンの効果ですが、けいゆう病院など21病院が参加した研究では、ワクチンによる発病防止効果は全体では38%で、入院防止効果は55%という数字が示されており、小児へのワクチン接種の必要性が強調されています。ワクチンの効果が表れるのは接種後2週間と考えられていますから、一刻も早めの接種が望まれる処です。

 その肝心のワクチンですが、ワクチンのシェアが約3割という化血研(熊本市)が熊本地震被災で生産能力が落ちて、例年に比べてワクチンに余裕がなく、シーズン当初には、一部ワクチン入荷が遅れた地域もあったようです。

 新潟県は1129日未明、同県関川村の養鶏場で死んでいた鶏から強毒性の高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N6)が検出されたとして、この養鶏場で飼育されている約31万羽の殺処分に踏み切りました。一方、青森県も29日食用アヒルからH5型の高病原性インフルエンザウイルスを検出したとして、飼育中の約16500万羽の殺処分を断行しています。

 高病原性鳥インフルエンザウイルスについては、2011年にも宮崎市、鹿児島県出水市、大分市などの養鶏場で感染が確認されて183万羽以上の鶏が殺処分の犠牲になっています。その後、2014年には熊本県、2015年には岡山県でも高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたのをはじめ、今冬も国内各地で野鳥の感染確認が相次いで30件を超えたため、環境省は警戒レベルを最高の「3」に引き上げて初動対応の強化に努めています。

 1997年に香港で最初にH5N1が発生し、新型インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)がいつ起こっても不思議はないという意見が飛び交ったのが昨日のことのように思い出されます。

 20134月には、中国で鳥インフルエンザ(H7N9)の人への感染が確認され、感染者は3週間で100人を超える事態となりましたが、この時もヒト-ヒト感染は確認されておらず、パンデミックの可能性もささやかれはしたものの実際は起こらずに済みました。

 鳥インフルエンザが跳梁しても、ウイルスの「遺伝子変異」が起こって人から人に感染する「新型インフルエンザ」が登場しない限り人への感染は基本的には起こりにくいと考えられていますが、今のところ鳥インフルエンザが人に感染を起こすような変異を起こしている様子はないのが何よりです。