レジオネラ ?

2017.4.11 

 3月の末、広島の入浴施設で40人がレジオネラ菌に感染し、発熱やせきなどを訴えて38人が入院、50代男性1人が死亡したという報道が各紙に載りました。

 レジオネラといっても聞き慣れない名前だなと思う人も多いでしょうが、以前この欄でも、循環式24時間風呂がもとでレジオネラ感染が相次いだことを報告したことがあります。お湯を循環使用して節水と節約をねらった24時間風呂でしたが、1996年に多発した事例を受けて翌年にはレジオネラ対策型が開発されたのですが、一時のブームほどには愛用されなくなっているようです。

 レジオネラ感染症は感染症発生動向調査の対象となっており、全数報告の「4類感染症」として毎週約20件、年間で約1200例の報告があります。

毎年数人の死亡例が報告されていますが、集団例としては 平成123月の静岡県の温泉での2例、6月には茨城県の入浴施設で3例、14年にも宮崎県の温泉で7例などが問題になっています。

 レジオネラとは奇妙な名前と思われるでしょう。1976年、米国はペンシルベニア州で在郷軍人会の大会が開催された折に、参加した軍人と周辺住民の間に原因不明の肺炎が蔓延し、うち34人が死亡するという事件が持ち上がりました。最初は原因が分からず、精査の結果で新種のグラム陰性桿菌の仕業だと確定されたのです。それがレジオネラ菌なのでした。

 隣のビルの空調用冷却塔から飛び散ったミストにこの菌が混じっていて、そのエアロゾルを吸い込んだ人が肺炎になってしまったのです。

 在郷軍人legionnaireにちなんで「レジオネラ」菌と命名されました。

日本では各地の温泉や旧式の24時間風呂などでこのレジオネラ菌に感染する人が見られ、もうもうと立ち込める湯気やミストに含まれるレジオネラ菌が原因となったり、誤って湯の中に落ちた人が被害に遭うこともあります。