卵アレルギーの予防には、早期摂取が有効?

2017.6.27  

 

 鶏卵やピーナッツのアレルギーが予想される場合、従来は「除去食」が基本でしたが、2、3年前からは、離乳期早期から少量ずつ段階的に増量して摂取する方法で、これら食品に対するアレルギーを予防できるのではないかと考えられるようになってきました。

乳児早期の鶏卵アレルギーなどによるアトピー性皮膚炎には、皮膚科的治療とともに、離乳期早期(生後6ヵ月)から加熱した鶏卵を少量から摂食し始めて段階的に増やすという方法により、ハイリスク乳児の鶏卵アレルギーを安全に予防できることが国立成育医療研究センターの研究で明らかにされています(PETITスタディ)。すなわち、摂取を遅らせるよりも、早期摂取のほうが有効であるということなのです。

日本小児アレルギー学会の「食物アレルギー委員会」でも、「発症予防には、医師の管理のもと生後6ヵ月から鶏卵の微量摂取を開始することを推奨する」旨の「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を発表しています。

この提言では、鶏卵の感作(鶏卵アレルギーが成立し、IgE高値など検査でそれが証明される状態)のみを理由とした安易な「鶏卵除去」をすすめることは推奨しないものの、すでに鶏卵アレルギーの発症が疑われる乳児に鶏卵摂取を安易に促すものではないとしています。

アトピー性皮膚炎が既にみられる場合には、皮膚症状を完全に治す(寛解)してから鶏卵摂取を始め、この提言を実行するにあたっては、アレルギー専門医(小児科、皮膚科)や乳児期のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの管理に精通している医師による診察を受けることを推奨するという一項があります。

ただ本法で安全に鶏卵導入に成功し、鶏卵アレルギーの予防効果も得られたというこの提言の基になった研究はともかく、有効性や安全性に多くの問題が残ったとする別の予防研究も散見されるという不一致も見られるため、今後の大規模な臨床研究を要する検討課題は少なくないとしています。

さらに、牛乳や小麦など、他の食品の早期摂取の効果は、現時点では確認されておらず、今後の検証に待つ処が大きいということです。

ピーナッツアレルギーのリスクが高い小児には、1歳になる前にピーナッツを含む食物を

与えるべきという声明は、2015年の夏に米国小児科学会から出されており、ピーナッツ製品の早期導入の安全性も確認されているのです。