「ヒアリ」侵略! 各地に拡散?

2017.7.4  


 強い毒性を持つ「ヒアリ」(火蟻)という聞き慣れないアリが、神戸港に着いた貨物船のコンテナ内から、日本で初めて見つかったと環境省が発表(515日、産経。中国・広州→520日、神戸港→526日、尼崎に移動後見つかる)

それもつかの間、18日には神戸ポートアイランドでさらに100匹も確認され、神戸市は、ポートアイランド全域での調査に乗り出すという大騒動に。その後、名古屋港など各地の港で次々に発見され、国内での拡がりが危惧される状態だそうです。

 環境省によると、ヒアリは特定外来生物に指定されており、赤茶色で体調2.5〜6_。南米原産とはいえ、すでに北米や中国、台湾などには定着していて、中国からの貨物に紛れて国内に侵入したものとみられています。

ヒアリは攻撃性が強く、刺されるとヤケドのような激しい痛みや発熱のほか、米国ではアナフィラキシーショックによる死亡例の報告もある恐ろしいアリです(殺人アリの異名)。ヒアリの毒にはハチの毒との共通成分もあるそうです。

変なアリを見つけても、触れたり、つかんだりしないように子供に注意しておく必要があり、見つけたら熱湯や液剤をかけて退治する必要があります。

ヒアリは、国際自然保護連合(IUCN)では、侵略的外来種の世界ワースト100にもなっている悪性度の高い外来種で、人体や経済への影響は極めて大です。

日本でも、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定されていて、全国20余りの主要な港や空港の周辺でその存否の確認が続けられてきたアリなのです。

6月21日には、強い毒性を持つ同じく南米産の「アカカミアリ」100匹が神戸港のコンテナヤードで見つかったそうです。肉眼ではヒアリに酷似していますが、ヒアリと同様、貨物にまぎれて侵入したとみられるもののヒアリほど毒性は強くないとのことです。

問題は、1995年に初確認された「セアカゴケグモ」をはじめ、以前では考えられないくらい簡単に「外来生物」の侵入を許していることで、モノやヒトが瞬時に大量に国境を越えて移動する現代の盲点を象徴しているできごとです。

このような外来種の侵入〜拡散、定着が進むと、刺されて健康被害をこうむるばかりか、生物の種類によっては、日本固有の在来種との交雑、駆逐につながりかねないという生態系への悪影響が懸念されることになります。

今回の出来事は、新型インフルエンザやデング熱の水際対策の難しさと同様、いかに水際で防御するかという難題にぶつかることになります。国民ひとり一人が、自然や環境に関心を持ち、その変化に気づく心構えが求められそうです。



【ヒアリの特徴】


                                                (出典:東京都環境局より)