インフルエンザのワクチン接種はすみましたか?

2017.10.24


 

  インフルエンザワクチンの品不足のため、接種が思うように進まない一部の地域が出ています。

 今年度のインフルエンザワクチンの製造量は昨年度を256万本下回る2528万本で、昨年度全使用量の2642万本よりも少なくなる見通しであると厚労省が明らかにしました(10月7日、各紙)

どのタイプのウイルスが流行しそうかをシーズン前に予測してワクチンは製造されますが、孵化鶏卵を用いた製造過程でウイルスの増殖が思わしくなく、ウイルス株の同定に手間取ったために製造に遅れが出たということです。

出荷の出足が鈍く全体の4分の1は12月下旬の見込みというのでは、今でさえ不足気味のワクチンは、これから接種最盛期を迎えて不足が目立つようになるのではと懸念されていますが、効き目の方にも疑問符がついて例年並みとは行きそうもないようです。

ワクチン不足の恐れから、13歳以上の接種は原則1回とするように厚労省は呼びかけていますが、成人に対しても2回接種を主義とする一部の医師には通じないかも知れません。WHO(世界保健機関)は「9歳以上の小児および健康成人に対しては1回注射が適切」という見解を明らかにしているのですが、これを守っているわが国の医師は4割くらいだそうです。

ワクチンの効果がとかく問題にされるインフルエンザですが、接種によって発病率に大きなメリットはないものの、発熱の度合いや期間、症状の多寡などに効果が認められるという考えも根強く、ワクチン未接種者にインフルエンザによる小児死亡が多いという事実が認められています(2017.4月、米国小児科学会)

これを受けて、米国小児科学会が「生後6ヵ月以上のすべての小児に毎年インフルエンザの予防接種を推奨している現行の勧告を支持する」と公表しているように、欧米では積極的な接種が薦められているのが現実です。