インフルエンザ 未曽有(?)の大流行

2018.1.30

 

 インフルエンザに罹って医療機関を受診した患者数は、第3週(1.151.21)に 推計で約283万人にのぼり、前週の推計値の約171万人よりも約110万人も増加しています。これは1999年に統計を取り始めて以来、最も多い数で現在の流行状況を物語っています。

 シーズン当初の流行株はAH3、第43週あたりからAH1pdm09 (2009年に新型として登場したタイプ) にシフトし、そのAH1型が現在はB型とほぼ同程度の流行状況のとなっているようです。

年齢別では5〜9歳が約59万人、次いで10代、40代の順で、入院;例は80歳代、次いで1〜9歳、70歳代の順に多く、高齢者の入院が目立つようです。

岐阜の病院では、内科病棟に入院中の患者や看護師の計12人がインフルエンザに集団感染し、うち80代の女性患者が死亡するという事態も招いています。

インフルエンザワクチンや抗インフルエンザ薬の効果については賛否両論が飛び交っています。

タミフルは、症状を軽減する効果は認められるという説もあるものの、喘息の小児には効果がないとする意見や、入院を少なくする効果も有意差はないとする説、肺炎、中耳炎や副鼻腔炎の発症予防には懐疑的な意見も少なくないようです。

 このようにタミフルは、以前考えられていたよりも効果は限定的との報告を受けて、WHO(世界保健機関)は「必須医薬品リスト『保健システムに最低限必要な薬』」から「補足的な薬」に格下げしています。

タミフルのようにインフルエンザウイルスが細胞外に放出されるのを抑制する既存薬とは違い、細胞内のインフルエンザウイルス増殖を直接抑制するという塩野義製薬の新薬は今季には間に合わないものの、米国でも製造販売に向けて承認申請が検討されているとのことですので、来季は強力な布陣が期待できそうです。

この新薬ゾフルーザは錠剤を1回服用するだけで効果が期待でき、患者から他の人にインフルエンザが感染するのを防ぐ効果もあるとされています。

現在、アメリカでもインフルエンザが大流行しており、流行株はAH3N2が中心で、全米では1万2千人が入院(うちA型が89%で殆どがH3N2)、少なくとも37人の子供が死亡したと伝えられています(1.27、産経夕刊)