インフルエンザは終息。 新型インフルエンザは?



大阪における今季のインフルエンザは、第5週の定点あたり23.5 をピークに減り続け、第14週には0.2、報告数でいうと48例まで落ち着いて、流行は終息したものと考えられます。

 全国的にも同様で、これに伴い、厚労省・感染症情報管理室が進めてきた「インフルエンザによる患者数の迅速把握事業」(毎日報告)も、4月19日(水)診療分をもって今季は終了ということになりました。

 ヨーロッパにも波及した高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)感染症は、その後も広がりをみせています。

人の感染者は、4月12日現在で194例、そのうち死亡例109名となっています。

 トルコで発生した患者から検出されたウイルスは、遺伝子の変異が進んでヒトの細胞に結合しやすい状態になっているといわれ、鳥から人へと感染する恐れが一段と強まっていると考えたほうがいいでしょう。

 桜前線の北上につれて日増しに暖かくなってきたので、新型インフルエンザも一安心とお思いの方も少なくないのではないでしょうか。

 わが国では、インフルエンザは冬のものと考えるのが当たり前とはなっていますが、過去のパンデミック(世界的大流行)を見ると、流行は必ずしも冬季とは限らないようです。

 全世界で総罹患者6億人(当時の人口の約1/3)、死者は2,500万人とも4,000万人とも言われるスペインかぜ(1918−1919年)は、2月頃にフランスで発生し、それが第一次世界大戦で欧州展開中の米兵に感染し、太平洋を渡って3月からアメリカ中に大流行を引き起こしたのです。

 スペインかせ゜というありがたくない名前を冠されたスペインは、たまたま国王以下閣僚たちまで罹患したのでそう呼ばれるようになったようですが、スペインでの流行は5月の末頃からで、わが国でも大正7年(1918年)8月から流行が始まり、翌年7月まで続いています。この第1波の流行に続き、第2波は大正8年9月から9年7月、第3波は大正9年8月から10年7月まで、冬といわず夏といわず3回もの流行の大波に襲われています。

 1957年に始まったアジア風も世界的なパンデミックを起こしましたが、2月に中国南西部から始まった流行は、3月には上海に、4月には周辺諸国に拡大していく中で、わが国には5月に第1波、9月から12月にかけて第2波が襲ってきたのでした。

また我々になじみの深い「香港かぜ」は、1968年の7月に香港で流行が始まりわが国には、1968年7月に名古屋港に上陸したと伝えられています。

10月には東京で小流行が起こり、翌年1月になって全国に広がっていきました。

このようにいずれのパンデミックも、春とか夏から秋にかけて流行が始まっており、暖かくなったからといって「鳥インフルエンザ」の心配は薄くなったと考えるのは早計と言えましょう。

戻る