子どもの事故に気をつけましょう


 転落や交通事故など、不慮の事故による零歳児の死亡率が、日本は先進14カ国中3番目に悪いという国立保健医療科学院の調査結果が出ています (7月4日、日本経済新聞)。

 転落など不慮の事故による死亡率を10万人当たりでみると、国内総生産(GDP)上位20カ国中の14カ国では、スウェーデンが2.2でトップ、次いでオーストリア5.2、オランダ5.5の順に良く、日本の零歳児は18.3人で第12位と下から三番目、実にスウェーデンの約8倍であったそうです。

 1−4歳でも、日本は7.2人で14カ国中5番目に悪いという結果です。

 1980年と最新データの成績の比較では、先進国平均が34.2ポイントも減少しているのに、日本は23.2ポイントの減少にとどまり、取組みの遅れも指摘されています。

 調査を主宰した田中哲郎・生涯保健部長の「日本では乳幼児を持つ親への事故予防教育が不十分で、小児救急医療体制の整備も不十分である。子どもの命を守る体制づくりが急務」というコメントは重視すべきでしょう。

 全国の自治体の約6割が乳幼児健診時の事故防止指導を「不十分」と考えており、自治体による指導体制の整備が課題となっているという話題とともに、国立保健医療科学院では、6月から「子どもに安全をプレゼント−事故防止サイト」を同院ホームページ(http://www.niph.go.jp)に開設したという内容も紹介されています。

 一方、厚生労働省の年齢階級別の死因統計をみると、わが国の乳児死亡率(生後1年までの死亡)の低さは世界有数で、出生千対3.0とシンガポールの2.4に次ぐ成績を誇っているのです。

その死因別の割合をみると「先天奇形、変形及び染色体異常」が第1位で、0歳児の不慮の事故による死亡は第4位となっています。ところが、145910141519歳となると、いずれの階級も死亡数割合は「不慮の事故」が首位となっているのです。

子どもの不慮の事故死は、毎年千人あまりで全死亡の1割を超えていますが、その3分の1は「家庭内」で起こっているのだといえば驚かれる方も少なくないでしょう。

たばこや薬、ネジ類の誤飲は半年から1歳すぎの赤ちゃんに多く、ヨチヨチ歩きができるようになると浴槽に転落して水死する例、アイロンなどに触れてヤケドをおったり、ベランダから転落するといった事故、5歳以上になると交通事故に遭うというように年齢によってパターンは決まっており、いくつになっても心配の種はつきません。

このように事故による子どもの不幸は、少子化が進むわが国ではなおさら問題となっており、ぜひとも減らす取り組みに国を挙げて努力する必要があるといえるでしょう。

家庭内で起きやすい事故と注意

転落や転倒

 ベッド       離れる時は転落防止の柵をする

  階段       柵を作って子ども一人で上がり降りできないようにする

  ベランダ     踏み台になるような物は置かない

  出窓・窓     よじ登ったりできないようにするか、柵をもうける

  ウエストポーチ式      子どものわきの下に肩ベルトを通し、しっかり支えるようにする
  子守りバンド

  ベビーかご    取っ手をしっかり持つ

やけど

  魔法瓶     子どもの手の届く所にはおかない。コードも引っ張れないようにする

   電気ジャーポット 噴き出す蒸気にふれない場所におくようにする

  お茶や湯    子どもの手の届く所にはおかない。テーブルクロスは引っ張れないようにする

  浴槽      樹脂製のフロぶたには注意。一人で浴室に近づけない

  シャワー    子どもだけで使用させない

  加湿器     噴き出す蒸気に当たらないように工夫する

アイロン     冷めたのを確認するまでは、子どもの手の届く所にはおかない。

電気ストーブ 柵をして近づけないようにする

花火      子どもだけで遊ばせないようにする

炊飯器、やかん、食用油、鍋ものの具、カップめんなどレトルト食品、ライター、

はだか電球、ガスレンジのふち、

  チャイルドシート   金具が加熱していないかどうか確認する

誤飲  

  たばこ     手の届く所に置かない。ジュースのかんを灰皿がわりに使わない

  ボタン電池  必ず引き出しなど子どもの手の届かないところに保管する

  薬、化粧品  子どもの手の届かない場所にしか置かないようにする

  ピーナッツ   小さな子どもには与えない。特に寝転びながら食べたりさせない

おぼれ・溺水

  浴室       使用後は必ずお湯を抜いて残し湯をしない。鍵のかかるドアにする

  トイレ      トイレの少量の水でもおぼれる可能性のあることを知る。便器にはフタ

  洗濯機     踏み台になるような物は置かない

  水遊び     背の立つ場所でも絶対に目を離さない

その他

     公園の箱型ブランコ、遊動木、回旋塔、雲梯、鉄棒・登り棒、すべり台に

      はさまれたり、衝突したり、転落したり、ボルト・止め金具などによる外傷

   電気掃除機の吸い込みブラシに指を吸い込まれてケガをする